ゼマン大統領が4度目の訪中、企業団も同行

(チェコ)

プラハ発

2018年11月19日

ミロシュ・ゼマン大統領は11月3日から6日まで中国を訪問し、上海で開催された第1回中国国際輸入博覧会に出席した。これまで3度中国を訪問し、親中派として知られる大統領は、中国の習近平国家主席と7回目となる会談を行い、両国の緊密な経済関係を確認した。また、習国家主席から、2019年4月の招待を受けた。

大統領には60人からなるチェコ企業団が同行し、上海で開催されたチェコ=中国ビジネスフォーラムにも参加した。幾つかの契約や覚書が結ばれたが、その主なものは表のとおり。

表 チェコ・中国企業間で結ばれた契約など

同行した投資・ビジネス開発庁(チェコインベスト)の代表者は、電子、自動車、化学部門の中国企業と、対チェコ新規投資や投資拡大に関する協議を行った。これらが実現すれば投資額は数十億コルナ規模(1コルナ=約4.9円)となると予想される。現在まで同庁が仲介して実現した中国企業の対チェコ投資額は67億コルナだ。なお、ゼマン大統領はテレビのインタビューで、国営企業の中国中信集団(CITIC)がチェコに機械製造工場を設立する計画があることも発表した。

大統領はビジネスフォーラムの開会式で、「チェコの対中輸出は過去1年に20%増大した」と強調した。統計局によると、2017年のチェコの対中輸出額は21億3,700ユーロ(前年比23.2%増)で、主要輸出品目は、電気機器、産業機械、自動車など。また同年にチェコを訪れた中国人観光客の数は約49万人で、前年比38%増だったという。

(中川圭子)

(チェコ)

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