従都国際フォーラムに王岐山副主席が出席、「開放」を強調

(中国)

広州発

2018年12月14日

広東省広州市従化区で12月10、11日、「2018従都国際フォーラム」が開催された。オーストラリア・中国友好交流協会、中国人民対外友好協会が共催し、2014年から開催されている。民間の外交・国際交流プラットフォームとして、政治・経済・文化などの分野で、グローバルな協力を推進するもの。5回目となる今回は「改革開放と協力・ウィンウィン」と題して、潘基文元国連事務総長、オーストラリアのマイケル・ジェフリー元総督、鳩山由紀夫元首相など、世界各国から40人の元国家元首や政府首脳、国際組織幹部、80人の専門家、ビジネス関係者などが参加した。2017年には習近平国家主席がフォーラム参加者と北京市で会見している。

今後も開放を堅持

閉幕式には王岐山国家副主席が出席してスピーチした。王副主席は「改革開放は中華民族の偉大な復興の中の輝く1編であり、中国を大きく変えただけでなく、世界にも大きな影響を与えた」と、改革開放の成果を強調した。また、「開放の大きな門は閉じることなく、今後ますます大きく開くことになる。これは中国の発展の必要性から導き出した戦略的決断だ。歴史の大勢に従い、戦略的な牽引力を保持し、経済のグローバル化に適応してそれをリードし、その進展に対するマイナスの影響を解消する。ルールを基礎とする多国間の貿易システムを維持し、平等な協力を強化し、イノベーティブで包容的な開放型の世界経済をともに作りあげる」と、今後も開放を進めることを強調した。

中国のビジョン提起を歓迎

開幕式では「従都イニシアチブ」を発表した。主な内容は次のとおり。

  • 中国が改革開放の40年間において、世界平和の維持、世界経済の成長促進にたゆまず努力したことを認識し、中国が未来に新たなビジョンを提起することを歓迎する。
  • 包容的かつ連動的なグローバルガバナンスの枠組みを堅持・強化し、世界の平和と安全、グローバルな発展と国際秩序の維持を推進する。
  • 「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の実施。
  • グローバルな貿易・投資の維持と促進。
  • 相互に尊重・理解し、信頼を強め、グローバル経済の包容性の増強を推進し、均衡のとれた発展と繁栄を実現する。

(河野円洋)

(中国)

ビジネス短信 60098a0c170632f7