COP24でモロッコの気候変動対策が高く評価

(モロッコ)

ラバト発

2018年12月19日

12月2~15日にポーランド・カトビツェで、国連気候変動枠組み条約第24回締約国会議(COP24)が開催され、196カ国・地域が参加した。この会議で発表された気候変動パフォーマンス・インデックス(CCPI)の最新ランキングで、モロッコはスウェーデンに次いで世界2位になった。

CCPIは2006年に導入され、合計で地球上の90%以上の二酸化炭素(CO2)を排出している56カ国とEUを対象に、各国のCO2排出量や気候変動政策を評価・比較し、ランク付けしたものだ。また、気候変動アクショントラッカー(CAT)は、地球温暖化対策で目覚ましい進展がみられた32カ国を報告し、その中にモロッコも含まれた。ほかにアルゼンチン、カナダ、チリ、コスタリカ、エチオピア、インドなどが入っている。2016年にモロッコのマラケシュでCOP22が開催されてから、モロッコはプラスチック製レジ袋の廃止など、アフリカのモデルとして環境保護の取り組みを進めてきた。

COP24のサイドイベントでは、モロッコのネザ・エル・ワフィ・エネルギー・鉱山・持続可能な開発相付閣外相と、セネガルのマム・チェルノ・ディアーニュ環境・自然保護相が、廃棄物管理や環境保護、持続可能な開発における情報交換を目指し、環境協力に関する覚書(MOU)に署名した。エル・ワフィ閣外相は、モロッコが政策の軸とするアフリカ諸国との南南協力を強調しながら、MOUがモロッコとセネガル間の協力をさらに推し進めるだろうと述べた。また、同分野には投資や雇用創出の多くの機会があることにも言及した。ディアーニュ環境・自然保護相は、廃棄物管理や再生可能エネルギーについてモロッコの経験から学びたいと述べている。

(本田貴子)

(モロッコ)

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