ブラジルとアルゼンチンが首脳会談、メルコスール改革の方向性を確認

(ブラジル、アルゼンチン、メルコスール)

サンパウロ発

2019年01月18日

ブラジルのボルソナーロ大統領は1月16日、アルゼンチンのマクリ大統領とブラジリアで首脳会談を行った。1月1日に発足したボルソナーロ新政権では、ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイで構成される関税同盟メルコスールの見直しがテーマの1つとなっている。

ブラジル外務省の発表によれば、今回の会談で、対外共通関税の見直し、市場アクセスの改善、貿易円滑化の促進、制度面での収斂(しゅうれん)を、両国首脳が連続してメルコスールの議長国を務める2019年に進めることで合意した。また、メルコスールの対外通商交渉に関して、既に交渉入りしている有望な協定の交渉を推進すると同時に、その他の国・地域との新たな交渉開始も検討することで合意した。

メルコスールの対外通商交渉は、2018年中にも大筋合意の可能性が報じられていたEUとの自由貿易協定(FTA)に加え、欧州自由貿易連合(EFTA)、カナダ、韓国、シンガポールとの交渉を開始している。ボルソナーロ大統領は記者会見で、「目的は、十分な存在意義と重要性を兼ね備えた、よりスリムなメルコスールを構築することだ」とした。さらに、対外的な通商交渉に関して、失われた時間を取り戻すために創造性と柔軟性を持って対応する、と方針を述べた。

(二宮康史)

(ブラジル、アルゼンチン、メルコスール)

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