ドバイ政府、2019年予算を568億ディルハムと発表

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2019年01月15日

2019年度(1月1日~12月31日)のドバイ首長国予算が、ムハンマド・アラブ首長国連邦(UAE)副大統領兼首相兼ドバイ首長により承認された。歳出は過去最大の予算規模だった2018年の566億ディルハムとほぼ同水準の568億ディルハム(約1兆7,040億円、1ディルハム=約30円、前年比0.4%増)。歳入は510億ディルハム(図1参照)。人口増などに伴うサービス利用件数の拡大により、歳入は前年比1.2%増加とし、58億ディルハムの赤字を見込んでいる。2017年から3年連続の赤字予算となった。

図1 ドバイ首長国当初予算過去7年の推移

歳入の内訳は、非税収入(政府サービス料など)が64%と引き続き最も多いが、経済刺激策としてさまざまな政府サービス料金の据え置き、値下げなどをしている影響などにより、比率は前年から7ポイント低下した。一方で、2018年から導入された付加価値税(VAT)などの影響により、税収が前年比4ポイント増加して25%となった(図2参照)。

図2 歳入の項目別内訳(2019年度)

歳出の内訳は、経済開発・インフラなどが40%と最も大きい(図3参照)。そのうち、インフラ開発については、項目別支出で2018年は2020年のドバイ万博に向け21%を占めていたが、幾つかのプロジェクトが完成したことなどもあり、2019年度は16%に低下している。

図3 歳出のセクター別内訳(2019年度)

(山本和美)

(アラブ首長国連邦)

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