2018年第4四半期の新車販売台数は前年同期比0.3%増
(米国)
ニューヨーク発
2019年01月15日
モーターインテリジェンスの発表(2019年1月2日)によると、2018年第4四半期(10~12月)の米国の新車販売台数は前年同期比0.3%増の436万8,433台を記録した(表1参照)。なお、12月の年率換算台数(季節調整済み)は1,755万台となり、前年実績の1,723万台を上回った。
車種別にみると、乗用車が前年同期比11.7%減の130万967台、小型トラックが6.4%増の306万7,466台となった。なお、乗用車は2015年第2四半期(4~6月)以降連続して減少しており、2017年第4四半期以降は2桁減が続いている。一方で、小型トラックはスポーツ用多目的車(SUV、クロスオーバーSUVを含む)が牽引し、リーマン・ショック後の2009年第4四半期以降連続して増加した。
FCA、テスラが全体の伸びを牽引
主要メーカー別に、新車販売台数の前年同期比をみると、フィアットクライスラー・オートモービルズ(FCA)が15.6%増、スバルが4.5%増、現代が1.4%増、起亜が4.5%増となった。一方で、ゼネラルモーターズ(GM)が2.7%減、フォードが6.8%減、トヨタが0.1%減、ホンダが2.9%減、日産が7.1%減、フォルクスワーゲン(VW)が5.8%減となった(表2参照)。主要メーカーのみでは前年同期比マイナスとなったものの、FCAに次いで、表外の電気自動車メーカーのテスラが前年同期比4.9倍(4万1,120台増)と伸び、業界全体の増加に寄与した。同社の販売台数は2018年7月の段階で20万台を超えており、2019年1月から連邦政府による税額控除額が半減するため、年内の駆け込み需要が伸びたとみられる。また、同社ラインアップの中では低価格帯の「モデル3」の組み立て工程を見直すなどして、生産が好調だったことも当期の販売を押し上げた。
年間販売台数は前年を若干上回る1,727万台
なお、2018年の年間販売台数は、第3四半期(7~9月)が2.9%減の429万5,075台と落ち込んだものの、第4四半期に加えて、上半期が1.9%増と伸びたことから、前年の1,723万436台を0.3%上回る1,727万4,277台となった。
(大原典子)
(米国)
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