企業向け省エネ促進のための支援プログラムを開始

(ドイツ)

欧州ロシアCIS課

2019年01月08日

ドイツ経済エネルギー省は1月2日、企業向け省エネ促進策を一新したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。ドイツは2050年までに1次エネルギー消費量を2008年比で50%削減する目標を掲げているが、経済エネルギー省の資料によると、最新のデータである2017年のエネルギー消費量は2008年比で5.5%の削減にとどまっている。政府は企業の省エネ促進を加速させるべく、これまでの6つの支援プログラムを2つに集約した。新たな支援プログラムは、申請などの手続き面の負担を軽減し、企業にとってより分かりやすく、使い勝手がいいものに刷新したとしている。今回発表されたのはその2つの支援プログラムのうちの1つ。

補助対象となる省エネ分野は、(1)横断的技術、(2)再生可能エネルギー由来の熱技術、(3)エネルギー効率化のためのセンサー、管理システム、ソフトウエア、(4)その他エネルギー効率化・最適化の4つに分類されている。

(1)では、生産ラインなどで使用されるモーターやポンプ、エアコンプレッサーの省エネ化や生産ラインの熱再利用への投資などが対象となる。申請が認められれば、費用の30%(中小企業の場合40%)が補助される。(2)については、太陽熱システム、効率性の高いヒートポンプの導入などが対象となり、費用の45%(55%)が補助される。(3)と(4)では、費用の30%(40%)が補助される。ただし、(4)に関しては、排出CO2削減1トン当たり500ユーロが上限(中小企業の場合、700ユーロが上限)。1件当たりの補助額の上限は1,000万ユーロで、いずれの分野でも支援は補助金を受け取るかたちか、利子が補助額分低減されるローンのかたちを取るかを選択することが可能だ。

1月1日から申請を受け付けており、補助金支給の場合、連邦経済・輸出管理庁(BAFA)、ローンの場合はドイツ復興金融金庫(KfW)に申請する。

(福井崇泰)

(ドイツ)

ビジネス短信 6909578f513f7987