工業地域整備進む、インド最大の展示場も建設中

(インド)

ニューデリー発

2019年01月08日

デリー・ムンバイ産業大動脈開発公社(DMICDC)は2018年12月15日、デリー・ムンバイ産業大動脈(DMIC)計画の進捗に関するワークショップをニューデリーで開催し、インド最大となる国際展示場の建設や、各地の工業地域の整備状況について報告した。

DMICDCはインド北西部6州にまたがる8つの投資地域を所管しており、各州との連携や財政支援を行いながら、工業地域や港湾、関連施設の整備・開発を進めている。ワークショップでは、デリー国際空港に近接するドゥワルカ地区で建設中の国際展示場が2019年中に第1期工事を完工する予定で、最終的にはインド最大の展示場となる見込みだと報告された。また、インド北部ウッタル・プラデシュ州のグレーターノイダ、西部グジャラート州ドレラ、中部マハーラーシュトラ州オーランガバードでも質の高い工業地域の整備が進められており、既にグレーターノイダでは工業団地が分譲中だという。

DMIC計画における各工業地域は特別目的会社(SPV)を設けて都市設計を行い、これに基づいた開発を進めている。地域には工業団地のみならず、周辺幹線道路、鉄道へのアクセスや住居・生活インフラを含めた地域総合開発を最新の技術やノウハウ、設備によって進められていることが特徴だ。工業団地で使用する電力やITなどのインフラは、マスタープランを作成した上で整備され、運用は集中管理される。SPVが運営する工業団地では、街路灯や共同溝なども近代的で、幹線道路やアクセス道路、鉄道へのコネクティビティーを確保し、物流パークも整備される優れた設計となる。

今回のワークショップには、DMICDCのアルケシュ・シャルマ総裁ほか、グレーターノイダ工業地域開発公社総裁、ドレラ工業地域開発公社総裁、オーランガバード工業団地公社の担当者らが参加した。シャルマDMICDC総裁は「インド経済が急速に発展し、外国投資も拡大する中で、製造業進出先である工業団地をしっかりと整備しておくことが重要だ」と述べた。

(古屋礼子)

(インド)

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