国際資本市場で初の10億ドルの国債発行

(ウズベキスタン)

タシケント発

2019年02月20日

ウズベキスタンはこのほど、史上初となる外国資本市場での国債発行を実施した。インターネット情報サイト「スポット」(2月14日)によると、10億ドルのユーロ債で、内訳は利回り4.7%の5年物5億ドルと、同5.3%(注)の10年物5億ドルの2トランシェで構成される(ロンドン証券取引所データ)。購入申し込みは最大で85億ドルとされ、初めての国際金融市場での調達は成功裏に終わったと言える。

大手資産運用会社「パインブリッジ・インベストメンツ」ロンドン(欧州・アフリカ・中東統括本部)のアンダース・フェルゲマン・ファンドマネジャーは今回の国債発行について、「天然ガスや綿花の輸出に加えて、盤石なファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)に裏付けられていることに感銘を受けた」(ブルームバーク2月13日)と述べ、ミルジヨエフ大統領の強いイニシアチブによる経済改革が投資家に評価されたことを示唆した。

ウズベキスタンは2019年第1四半期(1~3月)中の国債発行に向け、1月に複数の国際格付け会社による信用格付けを取得(2019年1月17日記事参照)。いずれの格付けも投機水準にとどまっていたが、ムーディーズは2月13日、長期ソブリン格付けを「B1」、見通しを「安定的」とした。

(注)利回りはいずれも推定値。当初の予定では、5年物の利回りは5.3%、10年物は6.0%だった。

(下社学)

(ウズベキスタン)

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