2018年の新車乗用車登録台数は17.5%増と好調を維持

(ハンガリー)

ブダペスト発

2019年03月26日

ハンガリーの2018年の新車乗用車登録台数は、13万6,601台で前年比17.5%増となった(民間調査会社データハウス調べ)。

ハンガリー輸入車協会(MGE)は1月3日、乗用車の登録台数が大きく伸びた理由として、(1)低利率ローンの普及、(2)好調な経済を背景とした家計の安定や収入増、(3)低利率の預金金利、(4)電気自動車(EV)購入に対する政府補助金、を挙げている。

国内で乗用車を生産するスズキは、個人、法人需要とも好調で、1万9,292台と前年比27.2%増加し、ブランド別で最も販売台数を伸ばした。ハンガリーで生産している「ビターラ」(1万1,127台、26.6%増)、「SX4 S-クロス」(4,982台、46.2%増)が貢献した(表1、表2参照)。2位のフォードは1万3,653台で20.1%増、3位のシュコダは1万1,842台で12.5%増となった。なお、隣国ルーマニア製でハンガリーでも人気のあるダチアは、7位で9.7%増の8,038台だった。

日本勢では、トヨタが6位(1万280台、前年比26.3%増)、日産が10位(5,054台、18.7%増)となった。韓国勢では、起亜が9位(5,461台、21.2%増)で、現代は12位だった。

表1 ブランド別新車登録台数
表2 モデル別新車登録台数

2018年の中古車登録台数は、前年比2.2%増の15万8,790台で、過去最高となった。輸入中古車の平均車歴は12年だった。ブランド別トップはフォルクスワーゲン(VW、1万9,345台)で、オペル(1万7,211台)、フォード(1万5,169台)、トヨタ(1万57台)が続いた(表3参照)。

表3 ブランド別中古車登録台数

輸入中古車のモデルをみると、市場で性能とコストパフォマンスのバランスの良さが評価されているフォード「フォーカス」、VWの「ゴルフ」「パサート」、BMW「3シリーズ」の順となった(表4参照)。なお日本勢では、「マツダ6」が10位に入った。

表4 モデル別中古車登録台数

MGEによると、2018年に2,000台以上の電気自動車(EV、プラグインハイブリッド:PHEVを含む)が国内で販売され、2016年の約400台から大きく伸びた。政府は、2016年からEV購入補助金制度を導入しており、主に法人、タクシー向けにその成果が徐々に出てきているようだ。2018年に最も売れたEVは、日産「リーフ」の627台、次いでBMW「i3」の149台となった。

MGEは2019年の新車登録台数を、前年比19%増の16万台と予想する。特に、PHEVを除いたEVは54%増の2,000台、PHEVは30%増の1,000台となると予想。ハンガリーでEVおよび条件をクリアしたPHEVやハイブリッド車は緑色のナンバープレートを付けているが、市中でその存在感がますます高まるものとみられる。

(バラジ・ラウラ、本田雅英)

(ハンガリー)

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