日本とインド、スリランカ合同のコロンボ港開発の覚書締結

(スリランカ、インド、日本)

コロンボ発

2019年06月06日

日本、インド、スリランカの3カ国は5月28日、コロンボ港の東コンテナターミナル(ECT)開発事業を、合同で実施する旨の協力覚書(MOC)を締結した。3カ国はECTの開発・運営を担うターミナル運営会社(出資比率はスリランカ51%,日本とインド共同で49%)を設立する。今後開催される合同作業部会の中で、日本企業参画に向けた枠組みが協議される予定だ。

コロンボ港で取り扱われる貨物のうち、約7割が積み替え貨物で、そのうちの7割がインド関連の貨物とされる。スリランカは主要な海上交通路に近接しており、世界のコンテナ船の3分の1がスリランカ沖合を通過する。そのため、インドはもちろんのこと、日本がECT運営に参画することは地政学的に意義がある(2018年6月7日付地域・分析レポート参照)。

日系物流企業は本事業に関し、「ECT開発は、物流業界が完成を待ち望んでいるプロジェクトで、歓迎する。しかし、ECT開発は過去に、計画が白紙になったことがあり、今回も具体的な建設計画がまだ明らかになっていないため、まずは今後の円滑な計画の履行を期待する」とコメントした。

(井上元太)

(スリランカ、インド、日本)

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