ゼネコン最大手オデブレヒトが裁判上の再生手続きを申請

(ブラジル)

米州課

2019年06月19日

6月17日付の「フォーリャ・デ・サンパウロ」紙によると、ブラジルのコングロマリットでゼネコン最大手のオデブレヒトが985億レアル(約2兆7,580億円、1レアル=約28円)の負債を抱えて、ブラジルの法的再建手続きである裁判上の再生手続き(Recuperacao Judicial)の申し立てを行った。同紙は、ブラジル史上最大の負債額と報じている。再生手続き開始が決定されれば、同社は60日以内に再生計画を提出しなければならない。

オデブレヒト・グループは、国内大手の建設会社オデブレヒトS.A.などを抱え、ブラジル最大の石油化学会社ブラスケムの親会社でもある。政治家や国内大手企業を巻き込む汚職事件「ラバジャット」に同社が加担していたことが発覚した2014年以降、業務の一部が停止に追い込まれ、多くの失業者を出すなど国内経済への影響が大きかった。

ブラジルでは、2015年から2016年にかけて2年連続のマイナス成長が続き景気が低迷した。その間、国内通信事業大手のオイが654億レアルの負債を抱えて再生手続きの申し立てを行うなど、大企業による破産手続きや再生手続きが続いていた。

(辻本希世)

(ブラジル)

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