第1四半期のGDP成長率は前年同期比4.7%

(ポーランド)

ワルシャワ発

2019年06月14日

ポーランド中央統計局(GUS)は5月31日、2019年第1四半期の実質GDP成長率(季節調整済み)を前年同期比で4.7%、前期比で1.5%と発表した。前年同期比、前期比とも速報値(5月15日発表)からそれぞれ0.1ポイント上方修正された。前年同期比5.0%超を記録した2018年第1~3四半期と比べると減速しているものの、2018年第4四半期を上回る伸びとなった(表参照)。

第1四半期の結果を需要項目別にみると、個人消費は前年同期比4.0%増と前期から減速した一方、総固定資本形成(投資)は11.0%増と好調で、前期を超える伸びとなった。

ヤドビガ・エミレビチ企業・技術相は、第1四半期の好調な経済成長は消費と投資の好調によるものとし、「製造業および建設業で好調な成長が示されていることから、今年の実質GDP成長率は最低4.0%を達成するだろう」とコメントしている。

表 四半期別実質GDP成長率(前年同期比、季節調整済み)の推移

企業・技術省は5月31日、OECDの2019年の実質GDP成長率に関する最新の予測で、ポーランドがインド(7.2%)、中国(6.2%)、インドネシア(5.1%)に次ぐ4番目(4.2%)の高成長が予測されていることを取り上げ、「第1四半期の実質GDP成長率が予想を上回る数字だったことは、世界経済が減速傾向にある中で、ポーランド経済が外的影響に対する優れた弾力性(レジリエンス)を備えていることを示している」とした。なお、第1四半期の実質GDP成長率の発表に先立って、欧州委員会(5月、2019年5月8日記事参照)、IMF(4月)はそれぞれ、ポーランドの2019年の実質GDP成長率予測を上方修正している。

(深谷薫)

(ポーランド)

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