ペルー通商観光省、第1四半期の対アンデス共同体(CAN)貿易統計を発表

(ペルー、コロンビア、ボリビア、エクアドル)

リマ発

2019年06月27日

ペルー通商観光省(MINCETUR)は6月19日、同国と他のアンデス共同体(CAN)加盟国(エクアドル、コロンビア、ボリビア)間の2019年第1四半期(1~3月)の貿易報告書を発表した。CANは5月に創設50年を迎えた。

ペルーと加盟諸国との総貿易高は2016年以降、増加しており、2018年は前年比12%増で、史上4番目に高い62億6,400万ドルに達した(添付資料の表1参照)。しかし、2019年第1四半期は輸入の減少(10%減)の影響から、前年同期比で4%減少した。CANにおけるペルーの最大の貿易相手国は、貿易総額の44%を占めるエクアドルで、これにコロンビア(38%)、ボリビア(18%)が続く。

2018年のペルーの対CAN向け輸出は、前年比8%増の22億8,600万ドルで、総輸出額の5%を占めた(添付資料の表2参照)。具体的な品目と主要輸出企業を見ると、主に非伝統産品のエビ養殖向けの飼料〔ビタプロ(Vitapro)、アグリブランズ・プリナ・ペルー(Agribrands Purina Perú)〕、プラスチック製品〔オップフィルム(Opp Film)〕、銅線〔センテルサ・ペルー(Centelsa Perú)、インデコ(Indeco)〕、スチールバー〔アセロス・アレキパ(Aceros Arequipa)〕、パーム油〔エクスポルタドーラ・ロメックス(Exportadora Romex)〕などが目立った。

2019年に入ってからは、特に農産品の輸出が伸びており、第1四半期の累計は、前年同期比で11%成長しており、CAN向け輸出品目のトップに躍り出ている。商品別では、コロンビア向けに出荷されたパーム油とその派生品が82%、クッキー類が27%それぞれ前年同期比で増加した。

一方、2018年のCANからの輸入は、前年比15%増の39億7,800万ドルと、総輸入額の8%に相当(添付資料の表3参照)。2014年以降の国際原油価格の下落後は年々増加傾向にある。品目別では、原油〔レフィネリア・ラ・パンピージャ(Refineria La Pampilla)、ペトロペルー(Petroperú)〕、大豆油かす〔Rトレーディング(R.Trading)、サン・フェエルナンド(San Fernando)、カーギル・アメリカス・ペルー(Cargill Americas Perú)〕、砂糖〔スクデン・ペルー(Sucden Perú)〕が主な輸入品で、それぞれエクアドル、ボリビア、コロンビアから主に輸入している。また、2019年第1四半期の原油輸入額は前年同期比50%減、CANからも25%減だった。

(設楽隆裕)

(ペルー、コロンビア、ボリビア、エクアドル)

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