チュニジアの乳製品メーカー、西アフリカも視野にモロッコに新工場設立

(モロッコ、チュニジア)

ラバト発

2019年06月21日

モロッコ・ラバトでの6月13日の報道によると、チュニジアの大手乳製品メーカーのランドールがモロッコのケニトラに新工場を建設する。モロッコでの基盤を強化し、西アフリカへ進出することが狙いとみられる。

投資総額は1,070万ユーロで、敷地面積は1.3ヘクタール。3,300平方メートルの工場で缶詰チーズ、溶けるチーズ、フレッシュチーズなどを生産する予定だ。投資総額のうち600万ユーロをチュニジア中央銀行から調達することを5月28日に同社のハテム・デンゲズリ最高経営責任者(CEO)が発表した。

同氏によると、7月に土地の取得を完了し、12月に建設を開始、2020年に約520万ユーロを投じて産業設備を調達する予定。操業開始は2021年の第1四半期(1~3月)を目指している。

同工場の製品のほとんどはモロッコ国内で販売され、売上高は同社の総売上高の28%となることを見込む。また、モロッコに工場が新設されることで、総生産の20~25%増が見込まれている。

同社は中東アフリカや米国など15カ国で製品を販売しており、チュニジア、モロッコ、リビアでの販売は全体の約3割を占める。現在、チュニジアの市場は飽和状態にあるとみられ、リビアの状況は不安定である一方、モロッコは同社にとって有望な市場となっている。

(和田夏音、本田貴子)

(モロッコ、チュニジア)

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