第1四半期の実質GDP成長率は前期比0.4%

(オーストラリア)

シドニー発

2019年06月12日

オーストラリア統計局(ABS)は6月5日、2019年第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率は前期比0.4%、前年同期比1.8%と発表した(添付資料参照)。オーストラリアは、景気後退(2四半期連続のマイナス成長)がない期間の世界最長記録を更新し続けているが、経済成長率は減速気味だ。

需要項目別の実質GDP成長率をみると、民間住宅は前期比マイナス2.5%、公的資本形成は0.4%となり、国内総固定資本形成はマイナス0.7%となった。財貨・サービスの輸出(前期比1.0%)、政府最終消費支出(0.8%)、民間最終消費支出(0.3%)が寄与し、全体ではプラス成長を達成した。

オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)は6月4日、金融政策決定会合に関する声明の中で、政策金利を過去最低の1.25%とすることを決定した。住宅価格の下落や家計消費の伸び悩みなどに対処する狙いだ。RBAは「今後の労働市場の動向を注視しつつ、持続的な経済成長、インフレ目標の達成を支援するため、金融政策を調整する」としている。

(小柳智美)

(オーストラリア)

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