株式会社一印旭川魚卸売市場

多品種サプライヤーとして海外ニーズに対応

株式会社一印旭川魚卸売市場

北海道旭川市
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鮮魚、冷凍魚、水産加工品の流通

<輸出> 対象国・地域:アジア

写真:北海道刺身セット(左)、開ほっけ(右上)

100年以上にわたり水産物の流通に従事

一印旭川魚卸売市場は、地域に屯田兵が入植して間もない1898年に創業。食に対する弛まぬ努力が100年以上にわたり同社を存続させてきた。

同社は北海道公認の水産卸売市場である。所在地の旭川は内陸部ながら北海道の中心に位置することから水産物の集荷に有利で、季節を問わずあらゆる水産物を取り扱う。同社の強みは、子会社や協力会社を各産地に有することで、水揚げされた水産品を迅速に加工処理し、鮮度の高い商品を市場に提供できることなどにある。

同社が活用したジェトロの主なサービス・支援

貿易投資相談
商談会参加:食品輸出商談会in釧路、札幌、旭川
バイヤー招へい
輸出有望案件支援サービス(2014年6月~)

多品種サプライヤーとして海外ニーズに対応

海外市場は販路として意識していたが、なかなか取り組むきっかけが見つけられずにいた。そうした中、2013年4月に旭川にジェトロ北海道の相談窓口が設置され、ジェトロとの接点ができ、食品輸出商談会に参加したことがきっかけで、輸出が具体化し始めた。

輸出においても長年の経験から培ってきた強みが活きている。単独でほぼ全ての品種が提供可能であるため、多品種少量の調達を希望する海外バイヤーのニーズに対しても、同社は応えることができる。また、中間流通業者を通さないため価格競争力があり、産地情報を素早くバイヤーに提供しながら価格や数量、規格を調整できる。毎日、本州各地に生鮮品を出荷している経験を活かし、高鮮度のまま海外に輸送することも可能だ。

もともと道産水産物に対する海外バイヤーの関心が高いこともあり、同社の高鮮度の水産品と卸売市場としての供給能力は多くのバイヤーのニーズに合致しやすかった。それに加え、ジェトロからの支援により、事前の詳細な商品リストの作成、事後のフォローアップを欠かさなかったことも奏功し、これまでにシンガポール、タイ、米国、台湾に向け、開ほっけやいくら醤油漬、各種の加工品などの輸出を実現できた。


食品輸出商談会 in 釧路(2013年9月)

輸出実現で、生産者とも新たな取引

社長の大廣氏は「日本語以外まったく話せない私でも、ジェトロのアドバイスのもと、順調に事業を展開しています」と言う。鮭、いくらなどの加工品、さんま、イカなどの加工原料の端境期である10月にも、年末以降の販売に向け、連日海外バイヤーからの電話を受けており、次回の輸出についての打ち合わせで多忙な日々を送る。

輸出が実現したことで、販路開拓に対するスタッフの意欲も向上、生産者とも新たな取引関係を構築することができた。

14年にはジェトロの輸出有望案件支援企業に採択され、定期的に専門家のアドバイスを得るなど、これまで以上にジェトロのサポートを活用している。歴史ある市場として、国内市場で培った強みを最大限発揮し、海外の市場開拓に向けた取り組みは続く。

創業第2世紀はグローバル供給を実現
代表取締役社長 大廣 泰久氏

グローバル化が進行する今、道北・北海道地域への食品の安定供給はもちろんのこと、日本全国、さらには近隣アジア諸国への供給も視野に入れ、創業第2世紀における事業努力をしていきたい。

ご利用いただいたジェトロのサービス

  • 展示会・商談会への参加
    海外販路開拓のきっかけとなる展示会・商談会への出展をサポートします。
  • 輸出有望案件支援サービス
    輸出戦略の策定から契約締結まで専門家がお手伝いします。優秀な製品を持っていながらこれまで輸出経験がない、あるいは輸出ビジネスを躊躇している中小企業が対象です。

株式会社一印旭川魚卸売市場

北海道旭川市流通団地1条3丁目
Tel:0166-48-3161
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従業員:70名 資本金:9,870万円

2015年3月

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