株式会社カネダイ
ジェトロを活用し問題解決、新規取引先の開拓が実現

気仙沼に本拠を置く1942年創業の水産加工企業。震災で壊滅的被害を受けたが、小規模な加工場と中国(煙台)の自社工場(米HACCAP認定)で生産を継続する数少ない企業。積極的な海外展開で現在は震災以前を上回る売上を記録、2020年の輸出額目標を10億円に設定するなど非常に意欲的である。

宮城県気仙沼市三日町 ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

海外ビジネス経験
:あり
目的
:輸出
対象国・地域
:中国、香港、台湾、米国、コロンビア

マルズワイガニ

ジェトロ活用のメリット

自社工場がある中国の市場開拓のために出張することが多く、中国各地にあるジェトロ事務所で受けられるブリーフィングサービスは最新情報の入手のために重宝している。

ピンチをチャンスと捉え、積極的な海外展開

宮城県の北端、良港である気仙沼に本社を置くカネダイは、ジェトロ事業も活用しながら震災による被害を乗り越え、積極的な海外展開で輸出額を伸ばす、地元でも名の知れた企業である。
2011年の東日本大震災により本社をはじめ、国内の工場、事務所の全てを失った。国内の取引先の復活にも時間を要し、新規開拓も困難を極めた。しかし、同社はこのピンチをチャンスと捉えなおし、新たな取り組みの場として海外に目を向けた。海外を市場として見た場合、エビの加工と商品開発面には一定の自信が持っていた同社は、中国(山東省煙台市)の拠点を通じ、中国全土にネットワーク拡大を図ることにしたのだ。一方、国内でも17年春には気仙沼の本社工場が完成予定である。現在、本社工場稼動による生産量の増大を見越し、国内のみならず海外でも事業を強化するべく、日々の営業活動を展開している。
海外展開にあたっては、輸出業務に必要な手続きや仕向け先の制度情報に至るまで、丁寧に支援してきたジェトロ仙台を積極的に活用している。


ビジネスマッチ東北での商談風景

ジェトロを活用し問題解決、新規取引先の開拓が実現

同社は、ジェトロが主催する各種セミナーへの参加、貿易実務オンライン講座の受講、仙台での輸出商談会参加、そして海外展示会出展とステップを踏んでジェトロのサービスをフルセットで活用してきた。ジェトロ仙台としては、同社に伴走しながら地道に支援を続けてきたかたちだ。
ジェトロ仙台が海外バイヤーを招いて開催した国内商談会では、新規取引先であるコロンビアのバイヤーとの商談が成立した。コロンビアは水産加工品の輸入にあたり日本政府発行の衛生証明書を求めるが、日本側にはこれに対応した証明書がないことが課題だった。ジェトロ仙台が同国のボゴタ事務所や本部(東京)と連携してこの問題に対応したところ、最終的には衛生証明書を発行できる中国の同社工場から出荷することで、コロンビアへの輸出を実現した。
また、台湾の食品展示会、FOOD TAIPEIのジャパン・パビリオンには12年から4年連続で出展。高級カニ缶詰などの新商品に対する現地ニーズの把握に全面協力したこともあり、台湾には継続的に輸出されている。
14年度には同社の輸出額は1億5,000万円に達し、既に震災前の水準を超えているが、20年度の輸出目標である10億円に向けて、これからも同社はジェトロ仙台とともに走り続ける。


(株)カネダイ
水産食品部・課長 伊藤 直之 氏

いつも当社のレベルに合った丁寧でスピーディーな対応をいただいており、大変助かっている。引き続きの支援をお願いしたい。

写真 水産食品部・課長 伊藤 直之 氏
ジェトロ仙台
アドバイザー 白子 晶子

まとまらない商談もある中で、常に前向きなカネダイ様の姿勢を拝見し、「ジェトロは何ができるのか」と我が身を振り返り、同社を支援する気持ちを新たにしている。

写真 ジェトロ仙台 アドバイザー 白子 晶子

ご利用いただいたジェトロのサービス

  • 展示会・商談会への参加
    海外販路開拓のきっかけとなる展示会・商談会への出展をサポートします。
  • 貿易投資相談
    本部(東京)、大阪本部、国内各地の貿易情報センターなどでは、お客様から電話、Fax、E-mailで寄せられるご相談にお答えします。

株式会社カネダイ

宮城県気仙沼市三日町2-2-15 サイシンビル
Tel:0226-23-1721
http://www.kanedai-kesennuma.co.jp/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
代表取締役社長:佐藤 亮輔(*亮はなべぶた偏の下の口が目)
従業員:80名 資本金:1,200万円
事業内容:船舶石油販売業、漁業、ガス販売業、問屋廻来船業、水産加工業

2016年3月

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