株式会社研電社
ジェトロ事業を活用しバイヤーとのコネクションを構築

固液分離装置(スリットセーバー)の設計、製作、販売、整備を主力とし、1958年の創業以来、安心と安全に重点をおいた「人と地球にやさしい製品」を創り続けている。スリットセーバーは国内特許を保有、尿処理施設、下水道施設、家畜糞尿処理で多く使用されており、最近ではバイオマス関連施設にも導入されている。

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海外ビジネス経験
:あり
目的
:輸出
対象国・地域
:中国、韓国、タイ、北米(取り組み中)、ベトナム(取り組み中)

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ジェトロ活用のメリット

ジェトロが海外バイヤーを招いて開催する国内での商談会や、ジャパンブースを構えて支援する海外展示会に参加することで、有望な海外バイヤーとの商談機会を数多く持つことができる。

手探り状態から、ASEAN、北米市場の新規開拓へ

同社の最初の海外展開は、中国、韓国といった東アジアへの輸出であった。5、6年前に国内で行われている環境関連の展示会に出展し、海外バイヤーから引き合いがあったのがきっかけである。日本市場でのビジネスも軌道に乗っていたが、日本では水処理施設は新設されず、老朽化によるリフォーム需要しかない。さらなる販路拡大のためには、インフラが未整備なASEAN市場が魅力的な市場と考えた。
またインフラが充実した日本市場でもリフォーム需要があるならば、北米等の先進国地域でも同様の需要があるのではないかと推察した。自社の製品に自信はあったものの、既に取引のあった中国、韓国以外の販路や商談先はなく、海外市場を開拓するきっかけをつかめず、手探り状態が続いた。語学力などの問題もあり、日本語以外での海外バイヤーとのやり取りにも不安を抱えていた。
そこで、2014年、各種のサポートが充実している、ジェトロ主催の環境・エネルギービジネス商談会に参加、海外バイヤーとの商談に臨むことにした。


タイ合弁会社設立式(左)、WEFTEC出展(右)

ジェトロ事業を活用しバイヤーとのコネクションを構築

商談会ではカナダをはじめとする海外のバイヤーから引き合いを得たことから、同社は本格的な海外展開に乗り出す。そして、海外市場に対する知識や語学面での不安を解消するため、経験豊富な専門家がマンツーマンでサポートしてくれるジェトロの輸出有望案件支援サービスに申し込んだ。
同サービスの対象企業に採択された同社は、ジェトロ専門家のマンツーマン指導の下、急速に海外展開を進めていく。ジェトロの有料会員制度であるジェトロメンバーズの割引特典や、地元自治体の補助金制度もうまく活用し、WEFTEC、VIETWATER、INDOWATER、Thai Water Expoなど、ジェトロが出展支援するさまざまな水処理関連の海外展示会や国内での海外バイヤー招へい商談会に積極的に参加、商談案件を積み上げていった。また、海外展示会に出展した際には、現地ジェトロ事務所のブリーフィングサービスを利用し、現地の最新経済動向などについても情報収集し、ビジネス展開の参考とした。
経験が浅く、語学や海外での商慣習への適応に不安があった同社だったが、ジェトロの支援を通じて不安を抱えることなく海外ビジネスを積極的に展開できている。商談がすぐに成約に至らずとも、商談機会を通じて数多くの海外バイヤーと着実にコネクションを築きつつある。
15年10月には、価格競争の激しいASEAN地域での販路拡大をさらに推進するため、同社初の海外拠点として、タイに合弁工場を設立した。日本からの輸出と現地生産を組み合わせることで、同社の海外ビジネスはさらに加速していく。


(株)研電社
代表取締役社長 石飛 龍一 氏

海外の様々な情報を基に開発力を高め、島根県発の自社の技術・製品の世界展開を通じ、各国の環境問題解決に貢献したい。

写真 代表取締役社長 石飛 龍一 氏
ジェトロ松江 所員 吉野 健太郎

輸出有望案件支援サービスをはじめ、ジェトロのさまざまなスキームを活用している同社を、地元のジェトロとしてしっかりとサポートしていきたい。

写真 ジェトロ松江 所員 吉野 健太郎

ご利用いただいたジェトロのサービス

  • 展示会・商談会への参加
    海外販路開拓のきっかけとなる展示会・商談会への出展をサポートします。
  • 貿易投資相談
    本部(東京)、大阪本部、国内各地の貿易情報センターなどでは、お客様から電話、Fax、E-mailで寄せられるご相談にお答えします。
  • 輸出有望案件支援サービス
    輸出戦略の策定から契約締結まで専門家がお手伝いします。優秀な製品を持っていながらこれまで輸出経験がない、あるいは輸出ビジネスを躊躇している中小企業が対象です。

株式会社研電社

島根県出雲市長浜町1372-15
Tel:0853-28-1818
http://www.kendensha.co.jp/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
代表取締役社長:石飛 龍一
従業員:17名 資本金:3,000万円
事業内容:固液分離装置(スリットセーバー)の設計、製作、販売、整備

2016年3月

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