株式会社桝田酒造店
ジェトロとの連携関係で地酒を世界に

1893(明治26)年創業。蔵元名の一字「桝」に、縁起良く「寿」が満ちる「泉」と当て字し、満寿泉と命名。北前船の交易で栄えた廻船問屋の町屋のたたずまいが残る富山市岩瀬に蔵を構える。代表取締役社長は富山県酒造協同組合会長を務めるほか、岩瀬まちづくり株式会社を立ち上げ、かつて北前船の交易で栄えた富山市東岩瀬の町並み再生にも貢献している。

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海外ビジネス経験
:あり
目的
:輸出
対象国・地域
:台湾、タイ、イタリア

大吟醸 満寿泉

ジェトロ活用のメリット

地元のジェトロが海外バイヤーを招いて開催する商談会に参加することで、商談機会はもちろん、バイヤーが持つ海外の最新の現地情報を得ることができ、その後のビジネス展開に大きく役立っている。

海外からも評価が高い「満寿泉」で新規販路開拓

桝田酒造店は、富山市岩瀬から北海道に渡った初代代表が1893年に創業。明治後期に岩瀬に戻り、昭和の初めより展開し始めた「満寿泉」が成功、主力ブランドに成長、IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ) のSAKE部門での金賞受賞経験を持つ。また高級白ワインのオーク樽で熟成させた日本酒造りなどにも取り組んでいる。
同社は海外においても高評価で引き合いも多く、ジェトロ活用以前から台湾、シンガポール、オーストラリア等へ商社を通じて輸出をしていた。また、海外で日本酒を認知してもらうため、現地で日本酒の飲み方や種類、酒文化について解説を行うなど、積極的に海外展開を進めていた。
独自に海外ビジネスを進める中で新たな未開拓市場の情報を入手する必要性が高まると同時に、ちょうどジェトロからセミナーや商談会等のイベント案内が届くようになり、積極的に参加するようになった。さらに、ジェトロ富山主催の「日本酒海外展開&商談会活用法セミナー」では、同社代表の桝田氏が講師として海外販路開拓の経験を県内企業に講演し、好評を博すなど、地元貢献にも熱心に取り組んできた。


日本酒酒類商談会in富山(インドのバイヤーとの商談)

ジェトロとの連携関係で地酒を世界に

12年11月、同社は輸出有望案件支援企業に採択され専門家のサポートを得ることとなった。14年2月にはIdentità Golose(食の国際イベント、開催地ミラノ)に出展。同年9月、商社を通じて「満寿泉純米大吟醸」をイタリアへ出荷した。
また、タイの輸入卸業者と商談した際には、日タイEPAにもとづく特定原産地証明書の申請手続き等について専門家のアドバイスを受け、同年10月「満寿泉 純米大吟醸 寿(ことぶき)」の輸出に成功した。バンコクにおいては低温輸送、QRコードの実証実験を行い、タイでの継続取引も始まった。
台湾においては05年に最高級焼肉店「老乾杯」に満寿泉専門の酒ショップを併設したことが契機となり、台湾の日本酒学校「乾杯SAKE學苑」が誕生した。
日本酒のみならず、富山の地域産品と文化的な背景を世界に広めたいとの思いから地域活性化にも力を入れている。ミラノ国際博覧会日本館の「TOYAMA STYLE (富山県の日)」で地酒トークショーにも参加している。ジェトロが海外からバイヤーやメディアを富山に招いた際には酒蔵視察に協力するなど、ジェトロとの積極的な連携で、同社はこれからも海外展開と地域の活性化に尽力していく。


(株)桝田酒造店
代表取締役 桝田 隆一郎 氏

日本酒とその背景を海外の人に知ってもらい、世界に通用する上質で洗練された商品をグローバルに販売していく。

写真 代表取締役 桝田 隆一郎 氏
ジェトロ富山
所長 山本 諭

酒そのものに加え、創意工夫を凝らしたDM等により商品の魅力を伝える社長のこだわりに感心。今後もしっかりと支援していきたい。

写真 ジェトロ富山 所長 山本 諭

ご利用いただいたジェトロのサービス

  • 展示会・商談会への参加
    海外販路開拓のきっかけとなる展示会・商談会への出展をサポートします。
  • 輸出有望案件支援サービス
    輸出戦略の策定から契約締結まで専門家がお手伝いします。優秀な製品を持っていながらこれまで輸出経験がない、あるいは輸出ビジネスを躊躇している中小企業が対象です。

株式会社桝田酒造店

富山県富山市東岩瀬町269番地
Tel:076-437-9916
http://www.masuizumi.co.jp/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
代表取締役:桝田 隆一郎
従業員:50名 資本金:3,000万円
事業内容:日本酒の製造・販売

2016年3月

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