株式会社Tokyo New Cinema
カンヌ初出展で東欧の企業と成約

「アートであってエンターテイメントである」作品を世に送り出すことにこだわり、映画、CMの企画、制作、配給を行う。ニューヨーク、ボストン、東京などの多くの映画祭に出品、受賞・入選歴を持つ。2015年、東京国際映画祭のスプラッシュ部門で史上初の2年連続入選を果たす。

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海外ビジネス経験
:あり
目的
:輸出
対象国・地域
:対象は全世界だが、特にインディペンデント・アートフィルムが受け入れられやすく市場が大きい欧州に力を入れている。

出展作品「愛の小さな歴史」 

ジェトロ活用のメリット

業界経験は浅く、人脈や資金も十分ではなかったが、ジェトロの情報提供で準備し展示会に臨み、その後の商談でもフォローを得て成約。この過程で業界の商慣習等の知見が得られ、海外映画の日本での配給等の新しいビジネスにも役立った。

国内外の映画祭で高評価、海外販売に乗り出す

同社は「良い作品を世に送り出すこと」を目指し、制作映画を国内外の映画祭に出品することで話題を集め、国内での上映、配給に注力してきた。しかし、出品した各地の映画祭で高評価を得たことから、海外販売の可能性を模索し始めた。ちょうど、東京国際映画祭でジェトロの活動を知ったことがきっかけで、海外見本市への出展を意識するようになる。
最初の取組先として欧州を選択。インディペンデント・アートフィルムの受容度や市場が大きく、同社作品がフランスのメディアから高評価を得ていたことから、世界三大映画祭の一つであるカンヌ国際映画祭の併設見本市「カンヌ・フィルム・マーケット」への出展を決意する。
しかし、単独出展はブースの確保、出展コストの両面から困難であった。そこで、ジェトロが同見本市でジャパン・ブースを設けることを知り、ジャパン・ブースに入ることとし、東京国際映画祭のスプラッシュ部門にノミネートされた作品「愛の小さな歴史」を軸に挑むこととした。


カンヌ国際映画祭

カンヌ初出展で東欧の企業と成約

事前準備において、ジェトロはセミナーや調査レポートに加え、担当者が個別に収集した情報などを提供、最大の出展効果が得られるよう準備を支援した。
2015年5月、同社はジャパン・ブースに初出展、準備を活かして積極的な広報活動を展開。その結果、通常は継続的な出展により存在が認められる同フィルム・マーケットにおいて、海外取引経験がない中での初参加にもかかわらず、東欧の企業との商談を成立させることができた。
この業界では、バイヤーは世界各地を回りながら商談を行い、上映後の反響も考慮して契約の可否について判断を行うため、商談開始から契約まで非常に時間がかかる。メディアが取り上げたことをきっかけに、バイヤーが急に関心を持つこともある。バイヤーが作品を展開しようと考えている地域によって、求められるコンテンツの品質も異なる。実際に出展し、商談や実際の契約までの経験を通して、業界の商慣習や販売活動のあり方を理解できたことも、同社にとっては貴重な成果であった。
出展から得た経験を活かし、同社は海外の映画の日本での配給も手がけるようになった。13年の設立からごく短期間で世界的映画祭に出展した同社の海外ビジネスへの挑戦はこれからも続いていく。


(株)Tokyo New Cinema
代表取締役社長 木ノ内 輝 氏

「アートであってエンターテイメントである」こと。感情に響いて沢山の人に見ていただける、そんな作品をこれからも世界に送り出して行きたい。

写真 代表取締役社長 木ノ内 輝 氏
ジェトロ サービス産業部 クリエイティブ産業課 粕川 真由

同社は国内外のジェトロ事業を活用。人脈、ネットワークが重要を言われるマーケットにおいて積極的にバイヤーとの交流、商談に参加。今後の取引の拡大も楽しみである。

写真 ジェトロ サービス産業部 クリエイティブ産業課 粕川 真由

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株式会社Tokyo New Cinema

東京都町田市中町1-4-2
Tel:042-720-1024
http://tokyonewcinema.com/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
代表取締役社長:木ノ内 輝
従業員:10名 資本金:500万円
事業内容:映画、CM、企画、制作、配給

2016年3月

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