ニット生地づくりにこだわり、海外へ進出

同社は、以前よりパリの「プルミエール･ビジョン」等に参加し、欧州バイヤーとの商談を進めていたが、さらなる海外バイヤーとの商談機会を求めてバイヤー招へい商談会などのジェトロ事業を積極的に活用するようになり、ジェトロ事業と自社の自助努力により海外販路を開拓している。特に、ジェトロが実施する欧米向けのテキスタイル関連のバイヤー招へい商談会（東京･大阪）には2012年から2014年まで連続で参加している。商談会では、商談相手から率直な意見や条件を提示されることも多く、商談機会を通じて海外バイヤーが求めるものが次第に明確となり、商品開発にも反映されている。

同社は販路を米国にも拡大すべく、2014年1月にはジェトロが主催する「テキスタイル企業ニューヨーク販路開拓ミッション」に参加。事前のワークショップと相談会にも参加して万全の準備で臨んだ。ニューヨークでは、ジェトロが開催した商談会に来場したアパレルブランド数十社と商談を行ったほか、過去にジェトロの商談会で出会ったバイヤーにも独自にコンタクトをとるなど、精力的に活動した。

優れた技術開発力とトレンド分析等における研究熱心な姿勢が評価され、同社はこれまでにフランス、英国、米国の各有名ブランドから継続的な注文を受けている。また、直接貿易の機会も増えてきており、日本語堪能なフランス人を新たに雇用して海外業務専任とするなど、社内の体制も整いつつある。