台湾大地震を契機に進出したタイでのビジネスが好調

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株式会社協同

1929年創業の商社である協同は、1999年の台湾大地震をきっかけに、インフラが整うタイにも進出した。現在では同社の海外拠点のうちタイが最も収益を上げる拠点として成長している。

東京都墨田区 <海外進出> 対象国・地域:タイ

台湾大地震発生後にタイ進出

協同は、東京に本社を置く1929年創業の商社である。産業機器、金属プレス部品、工業用各種ゴム製品、プラスチック製品、ダイカストの設計・開発・製造、販売など、幅広く事業を展開している。

初めての海外進出は20年前の台湾である。当時、日本の製造業は円高への対応としてコスト削減を余儀なくされ、国内の協力会社だけではコスト競争力で勝てる状況ではなくなっていた。台湾工場は順調であったが、1999年の台湾大地震をきっかけとして、他国の生産拠点設置を検討することになる。アジアの顧客ニーズに応えるためには、東南アジアの拠点が必要であった。ベトナムなども候補地であったが、ジェトロ本部に相談して情報提供とアドバイスを受け、インフラが整っていたタイへの進出を決めた。

短期間でバンコク工場設立

台湾進出は顧客のコスト削減要求に応えるためであり、米国進出も顧客からの要請を受けた対応であった。自社独自の意図とビジョンを持って本格的に進出国を選定したのはタイが初めてであった。

BSCは、現地の関係者との連絡、秘書サービス、ミーティングや面談場所、ライブラリーでの情報収集など、工場探しの活動拠点として重宝した。

BSCは現地活動に至便な場所に立地し、様々なサービスが整っている。活動拠点を一から探すのは大変であり、BSCを活用することにより2004年2月に現地法人SINGHAPRO CO.,LTD.を設立、短期間で工場の立ち上げができた。

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ジェトロの支援により自力で海外進出

海外へ進出する際は、コンサルタント会社を活用して準備を進めることも多いが、同社のタイ進出にあたってはジェトロの支援を力に、自力で対応した。田舎に点在する工場の候補先を回り、地代、家賃、規模、建物のコンディション、周囲の環境など、様々なことを担当者が自ら確認して判断した。タイは法人設立に関わる必要書類が多く、負担が大きかったが、アドバイザーからのアドバイスや入居時に知った民間コンサルタントからの情報を得て、2週間程度の遅れでほぼマスタープラン通り拠点を立ち上げることができた。自力で行えることは極力自力で行い、必要に応じてBSCや現地民間コンサルタントのサポートを受けたことで、進出コストを抑えられ、かつ、海外進出する際の押さえどころもわかり、ノウハウが蓄積され、自信につながった。

現在、タイ工場は売上8億円、従業員80名体制となり、日本、台湾、ブラジル、米国と4拠点ある中で最も収益を上げるまでに成長している。

株式会社協同

東京都墨田区東駒形4-20-2
TEL:03-3625-1371
http://www.kyodo-rubber.co.jp/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
設立:1939年9月1日

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