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外反母趾に悩む世界中の患者のために

有限会社坂本接骨院

外反母趾サポーターを国内外に広めるため、輸出有望案件発掘専門家による支援を受け、欧州をはじめとする世界各国への海外市場開拓を目指す。

岡山県津山市＜輸出＞対象国・地域：中国、香港、欧州

外反母趾サポーター

坂本接骨院（坂本外反母趾開発研究所）の坂本院長は、柔道整復師として数多くの患者と向き合うなかで、腰や膝の不調は外反母趾に起因する傾向が強いことに注目、同症状を緩和させる矯正器具の研究を始めた。何度も試作を重ね、1999年に外反母趾サポーター「ぼっち君」の開発に成功、2008年に国内特許を取得した。

「ぼっち君」は、足の親指にサックを被せて内側に引くことで他の4指もまっすぐな状態に戻す。親指の変形や足の大きさ、症状に合わせて調節が可能で、使用し続けることで膝や腰に負担の少ないバランスの良い歩行を身につけることができる。「ぼっち君」は、インターネットを中心に販売されており、指先から健康をサポートするグッズとして話題を集めている。

同社が活用したジェトロの主なサービス・支援

2011年10月～	ジェトロ岡山に貿易投資相談
2012年2月	「KIMES 2012」出展
2012年5月	「貿易セミナー2012」参加
2012年11月	「MEDICA 2012」出展
2012年12月～	輸出有望案件支援サービス
2013年1月	英文契約書セミナー」参加
2013年10月	「米国医療・福祉機器ビジネスセミナー」参加
2013年11月	「MEDICA 2013」出展

欧州市場への挑戦

2006年、「国際福祉機器展（H.C.R.）2006」で「ぼっち君」を紹介したところ、海外バイヤーから引き合いがあり、海外のマーケットに可能性を感じた同社は、「世界中の外反母趾に悩む人々の役に立ちたい」という強い思いを抱き、海外販路開拓を始めた。

ジェトロの活用については、貿易投資相談やセミナーにおける情報収集に始まり、12年の輸出有望案件の支援企業に採択された後は、専門家から輸出戦略の策定等のアドバイスのほか、見本市随行や商談支援等、様々なジェトロの支援を受けている。

欧州市場開拓を目指して出展した「MEDICA 2012」では、引き合いが多かったにも関わらず大きな成約には至らず、"CE マークの取得"という新たな課題が浮き彫りになった。これに対しジェトロは、代行会社との連絡や詳細データの提出について具体的にアドバイスするなどして同社をサポートした（2013年6月CE マーク取得）。

現状、「ぼっち君」の売り先は中国、香港が中心で、欧州市場開拓はまだこれからという状況ではあるが、海外見本市や展示会における世界各国のバイヤーの関心度は高い。実際に効果を実感してもらうため行っている装着実演は毎回好評で、成約にも結びついている。

「MEDICA 2013」展示会出展風景

海外向け人材の雇用

その後も同社は、欧州市場開拓に向けて、「H.C.R.2013」や「MEDICA 2013」などの国内外で開かれる見本市・展示会に相次いで出展している。

海外市場開拓に向けた社内体制についても、引き合い数などを見ながら確立していく予定で、外国語で対応ができ、貿易実務経験のある人材の雇用も検討していく。

ジェトロ担当者からの一言コメント

外反母趾矯正を目的にしたサポーターは、国内外に数多くあるなか、「ぼっち君」は他社にない特長を有し、患者・使用者にやさしい製品である。装着後の効果についても日本国内の6年間の実績で実証されており、国内だけでなく海外でも外反母趾で悩んでいる多くの患者さんにぜひ使ってほしいという坂本氏の思いを実現する手助けをしていきたい。

ご利用いただいたジェトロのサービス

展示会・商談会への参加
海外販路開拓のきっかけとなる展示会・商談会への出展をサポートします。
貿易投資相談
本部（東京）、大阪本部、国内各地の貿易情報センターなどでは、お客様から電話、Fax、E-mailで寄せられるご相談にお答えします。
輸出有望案件支援サービス
輸出戦略の策定から契約締結まで専門家がお手伝いします。優秀な製品を持っていながらこれまで輸出経験がない、あるいは輸出ビジネスを躊躇している中小企業が対象です。