見本市レポート 第1回中国国際輸入博覧会

2018年11月5日～11月10日、中国最大級の博覧会である「第1回中国国際輸入博覧会(CIIE)」が中国・上海で開催された。151カ国・地域から3,617社が出展し、80万人以上が来場した。

ビジネス出展エリアには151カ国・地域より約3,617社もの企業が出展。「輸入」をテーマとした本博覧会では、中国法人及び中国国内で生産された展示物が出展対象外となっており、各ホール内は中国市場へのアピールを狙う様々な企業のブースが並ぶ。日本企業は468企業・団体が出展し、出展社数、展示面積ともに国別最多となった。
中国との貿易摩擦が注目されている米国からも国別3位となる約180社が出展し、中国市場への関心の高さを示す結果となった。
各国が国家館を出展したカントリーパビリオンには、82カ国と3つの国際機関による71のブースが出展。中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の加盟国や「一帯一路」構想の沿線国が多く出展し、各国の特色を打ち出していた。
会期2日目には、併催イベントとして「日中“匠×イノベーション”連携フォーラム」（主催：ジェトロ）が開催。 同フォーラムには磯﨑経済産業副大臣らが来賓として参加したほか、トヨタ自動車、伊藤忠商事など日系企業がプレゼンテーションを行い、バイヤーや政府関係者にオールジャパンとしての出展をアピールした。

日用品ホールでは、商品PRの様子がインターネットを通じてライブ配信され、中国で著名なネットインフルエンサーが司会を務めるなど最新のブランド発信手法が展開された。サービス貿易ホールでは日本のアニメコンテンツを強調した「キャラクターカフェ」が設置され、多くの来場者で行列をなした。さらに、ジェトロは中国最大のSNSである「WeChat」にアカウントを開設、会期前からバイヤーに対して出展企業・商品の情報を提供する取り組みも行われた。
結果としてジャパン・パビリオンでは1万件を超える商談が行われ、今後の中国市場参入に弾みがついたようだ。
次回の第2回中国国際輸入博覧会は2019年11月5日（火曜）～10日（日曜）、同じく上海市で開催が予定されている。

展示事業課 遠藤 誠吾