福島県にて、地域への対日直接投資カンファレンス(RBC)事業を開催

2018年10月

ジェトロ、福島県、経済産業省は、地方自治体等が外国企業の幹部を招へいし、知事等によるトップセールスや地元企業とのマッチングを行う「地域への対日直接投資カンファレンス(Regional Business Conference:以下、RBC)」を、2018年10月16日から19日にかけて福島県にて開催しました。ドイツ、タイ、台湾から医療機器関連企業11社を招聘し、医療機器産業が集積する福島県の魅力や、福島でビジネスを行うメリットについて広く発信しました。

オープニングセレモニーでは各機関のトップが福島の魅力をPR

16日のオープニングセミナーでは、福島県の畠副知事が県の復興状況について説明し、医療機器産業が集積する福島県の魅力をアピールしました。続いて登壇したジェトロの前田理事は、政府による規制改革などの取組について紹介し、粘り強くまじめな県民性を持つ福島に医療機器の拠点を持つメリットを訴えました。ジョンソン&ジョンソンの小林顧問は、外国企業が長きにわたって日本拠点を持つには地元企業との連携が不可欠であると述べ、福島県医療福祉機器産業協議会の林海外ビジネス研究分科会長は、協議会を通じて海外企業にとってもビジネスし易い環境創出をサポートすると強調しました。レセプションでは、磯﨑経済産業副大臣が挨拶し、多様なポテンシャルを持つ福島への投資をPRしました。

ジェトロ前田理事による基調講演

会場の様子

医療機器開発の現場を視察

17日の県内視察では、福島県立医科大学付属病院を訪問。医療機器の管理体制、大学発の医療機器開発のプロセス等について、実際に設備内を回りながら説明を受けました。付属病院内の手術室では、最新鋭の手術支援ロボット「ダビンチ」を見学。招聘企業からは医療機器の開発コストや民間企業との連携等について熱心に意見や質問が飛び交いました。

医療機器開発支援センターでは、安全性試験を行うための試験ゾーン、手術や医療処置・看護トレーニングを行うトレーニングゾーン内を視察。招聘企業は、高価な最新の実験機器やトレーニング機器を比較的安価に利用できる同施設について、非常に高い関心を示していました。日本に拠点を持つ外資系企業からは「日本でこのような施設が使えるのは知らなかった。素晴らしい施設だ」とのコメントが挙がりました。

福島県立医科大学付属病院訪問の様子

医療機器開発支援センター訪問の様子

メディカルクリエーションふくしまにて地元企業と交流、新たな連携も

18日~19日には招聘企業が2日間に渡って医療機器開発・製造に関する展示会「メディカルクリエーションふくしま2018」に出展し、地元企業や来場企業との交流を行いました。会場内では招聘企業によるピッチイベントも開催し、母国のビジネス環境や自社の技術について広くPRを行いました。同展示会開会式には、招聘企業が本社を持つドイツのノルトライン・ヴェストファーレン(NRW)州ピンクヴァルト経済大臣や、在日タイ大使館のピリヤマーサクン公使(兼タイ投資委員会(BOI)東京事務所長)らも出席し、自国企業の福島県内企業との交流をサポートしました。

また別会場では、地元福島のピュアロンジャパン(精密機器メーカー)とタイのPiXATEC(医療機器ベンチャー)が、医療機器の開発を目的とした合弁会社設立の調印式を行い、海外と福島のビジネス連携の大きな1歩として、多くのメディアからも注目を集めました。

メディカルクリエーションでのブース出展の様子

地域への対日直接投資カンファレンス(RBC)プログラムin福島概要

日時 2018年10月16日(火曜)~19日(金曜)
開催地 福島県
主催 ジェトロ、福島県、経済産業省(METI)
招聘企業 計11社(ドイツ企業7社、タイ企業2社、台湾企業2社)
プログラム概要 10月16日(火曜):オープニングセレモニー、レセプション
10月17日(水曜):県内視察(福島県立医科大学付属病院、ふくしま医療機器開発支援センター)
10月18日(木曜)~19日(金曜):地元企業との交流(メディカルクリエーションふくしま出展、ピッチイベント参加)