IT大国インドをパートナーに ‐グローバル展開と地域振興‐

2018年06月14日

13億超の人口を抱えるインド。外国企業のオフショア開発拠点として発展してきたが、今や、多くのIT技術者が国内だけでなく、世界中で活躍している。インド企業による日本への進出も進んでおり、それらは都市部を中心に日本企業とのビジネスを広げている。一方、島根・鳥取では、日本発のプログラミング言語「Ruby(ルビー)」を軸としたIT産業の振興を図りつつ、インド南部のケララ州との交流を通じて人材を取り込み、地域の活性化につなげようとする動きがある。その取り組みを取材した。

(11分04秒)

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映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 世界地図から飛び出した、中が空洞になった地球儀が、 回転しながら拡大表示される。 さらに世界のさまざまな都市の画像が周囲を取り巻きタイトルが現れる。 「世界は今ジェトログローバルアイ」

映像説明: 地球儀が回転するコンピューターグラフィックスのスタジオに女性キャスターが入ってくる。 赤いワンピースに白のジャケット姿。

テロップ: 宮瀬 茉祐子(みやせ まゆこ)

宮瀬キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。 海外からのオフショア開発拠点として発展してきたインド。 今や、優秀なIT(アイティー)人材が世界中で活躍しています。 日本への企業の進出も進んでいますが、東京などの大都市が中心です。 そうしたなか、地方においてインドと交流を深めて、人材を取り込み、活性化を図ろうとする動きがあります。

タイトル: IT(アイティー)大国インドをパートナーに ‐グローバル展開と地域振興‐

映像説明: 立ち並ぶ近代的な高層ビル群の前に、幅の広い道路。たくさんの車やバイクが行き交う。 歩道を歩く人も大勢いる。 四角い枠内に地図のイラスト。インド洋に向かって逆三角形状に大きく突き出したインド。その北部に、ニューデリーがある。

ナレーション: 人口13億を超える、インド。

映像説明: オフィス。赤いシャツを着た男性が、短髪の男性とロングヘアの女性にタブレット端末の画面を見せている。 女性がパソコンのある机の上で、自動車のスケッチを描く。脇には、ぎっしりと書き込まれた付箋紙が何枚も貼られている。 別のパソコンの前では、グレーのシャツを着た男性が、ボックス型の機器に付いているタッチパネルを操作している。 2台のモニターを前にマウス操作をしている眼鏡をかけた男性もいる。 屋外の屋根付きのスペースに停められた白い小型車。その脇に、帽子をかぶった男性が立っている。(映像提供 タタ・エレクシー)

テロップ: 最新のデジタル技術を駆使し「AI(エーアイ)」、「IoT(アイオーティー)」などを開発

ナレーション: 最新のデジタル技術を駆使して「AI(エーアイ)」、「IoT(アイオーティー)」などの開発を行うこの国の技術者は、海外から引く手あまたの状態。

映像説明: 英語で「Company Information Sessions」と書かれたパネルの奥で、大勢の人たちが同じ方向を熱心に見つめている。

テロップ: 約130ヵ国で活躍

ナレーション: およそ130ヵ国で活躍しているという。

映像説明: 青空に映えるツインタワー。2棟(にとう)の間(あいだ)の低層部には、丸みを帯びたアトリウムがある。その周囲には緑が生い茂っている。 オフィス。パーティションで区切られたスペースで、白いシャツ姿の男性たちがデスクでパソコンに向かっている。

テロップ: 川崎市 タタ・エレクシー 日本支社

ナレーション: インド最大の財閥「タタ」のグループ企業、「タタ・エレクシー」。

映像説明: 警告ランプが設置された台。中央の板状の部分に向かって、赤や緑、黄色(きいろ)のコードが伸びている。 傍らのデスクでは、チェックのシャツを着た男性たちが、モニター画面を見ながらマウスを操作している。(写真提供 タタ・エレクシー)

テロップ: タタ・エレクシー 家電 産業機械 自動運転などの分野で 設計や開発を手がけるグローバル企業

ナレーション: 家電や産業機械、車の自動運転などの分野で、製品の設計やシステムの開発などを手がけるグローバル企業だ。

映像説明: 眼鏡をかけた白人の男性のもとに数人の社員たちが集まり、パソコンのモニターに目を向けている。(写真提供 タタ・エレクシー) パーティションの向こうでデスクに向かう男性たち。

ナレーション: アメリカやヨーロッパ、アジア各国に拠点を構えるほか、日本には1996年に進出。

映像説明: 英語で「TATA ELXSI(タタ・エレクシー)・Panasonic Offshore Development Center」と書かれたパネルの前で、スーツ姿の白髪の外国人男性と、眼鏡をかけた日本人男性が握手を交わしている。(写真提供 タタ・エレクシー)

テロップ: 顧客 パナソニック トヨタ ホンダなど

ナレーション: パナソニックやトヨタ、ホンダなど、日本の大手企業を多く顧客に抱えている。

映像説明: オフィス。パーティションで区切られたデスクで仕事をする社員たち。 傍らの打ち合わせスペースでは、スーツ姿の4人の人物が話し合っている。テーブルにはノートパソコン、壁際にはホワイトボードがある。 オフィス内を見渡せる位置にあるデスクには、短髪に白いシャツを着た男性。デスクの向かい側に座っている青いシャツを着た男性がうなずく。少し離れた席に座っている男性も話しに耳を傾けている。

ナレーション: 日本の市場で着実に実績を上げているタタ・エレクシー。 その理由は、開発に対する考え方にあるようだ。

映像説明: オフィスで、スーツ姿の短髪の男性がインタビューに答える。

テロップ: タタ・エレクシー アディティア・エス・チコディ 日本支社長

チコディ日本支社長: タタ・エレクシーの中で、「アジャイル」が今、いちばんベース(の考え)になってきております。

映像説明: オフィス。社員たちが、モニターの埋め込まれた大きなテーブルを囲む。棚にはさまざまな製品が陳列されている。 グラフィックアートが飾られた広いスペース。真っ白なデスクがずらりと並び、大勢の社員がパソコンに向かっている。(写真提供 タタ・エレクシー)

テロップ: アジャイル型開発 システムの開発などで 優先度が高い順に 短いサイクルで開発を繰り返す手法

ナレーション: 「アジャイル」とは、システムの開発などで、優先度が高い順に短いサイクルで開発を繰り返す手法のこと。

映像説明: 身振り手振りを交えて説明する、ストライプのシャツを着た男性。 黒いスーツを着た女性が、うなずきながらその話を聞いている。

ナレーション: タタ・エレクシーが売りにしているのは、日本企業にはないスピーディーさと柔軟さだ。

映像説明: オフィスでインタビューに答えるチコディ日本支社長。 大勢の社員が、テーブルに資料を広げて話し合っている。たくさんの付箋紙が付いたカラフルな紙が並んでいる。 スピーカーやオーディオ機器が埋め込まれた仕切りごとに、社員たちがパソコンに向かっている。(写真提供 タタ・エレクシー) チコディ日本支社長のインタビューが続く。

チコディ日本支社長: いくつかの会社が、同時に、似たようなアイデアとか、似たような製品とか、似たようなサービスも考えてる。 サービスとか製品をすぐマーケットに持ってこないといけない。 弊社が持っている技術、経験とか、持ってる技術も使いながら、早く新しいソリューションとかを作れるようなやり方を取ってます。

映像説明: オフィス。パーティションの向こうで仕事をする2人の男性。

テロップ: 「アウトソーシング先」

ナレーション: 進出当初は、日本企業の「アウトソーシング先」の立場だったという。

映像説明: ホワイトボードの前のテーブルで、4人の人物がノートパソコンやタブレット端末を操作しながら話し合っている。 その中に真剣な表情で話すチコディ日本支社長の姿がある。

テロップ: グローバル展開の「パートナー」

ナレーション: だが、ここ数年、グローバル展開を目指す日本企業と対等なパートナーの役割を果たすケースが増えているという。

映像説明: インタビューに答えるチコディ日本支社長。

チコディ日本支社長: タタ・エレクシーとしては (日本市場で)大きな企業になれるかなと思ってますし、日本企業から見ると、ISAMEA(インド 南アジア 中東 アフリカ)に、大きな企業としてビジネスチャンスがあるかなと思ってます。 この2つのポイントが一緒になると、(日本企業と)いい流れ、いい関係を作っていけるような流れになるかなと思ってます。

映像説明: 湖沿いの遊歩道。遠くの岸辺には中高層の建築物が並び、その後ろには山々が広がっている。 四角い枠内に地図のイラスト。島根県は鳥取県の西側に位置し、東西に細長く伸びている。その東部に、松江市はある。 太陽の光に照らされて揺らめく湖の水面(みなも)。そこに浮かぶ小さな島に、数本の木が生えている。

テロップ: 宍道湖

ナレーション: インドのIT(アイティー)技術者をパートナーとして求めているのは、都市部だけではない。 地方でも、そうした試みが始まっている。

映像説明: 「インドと経済交流を行なう主な自治体」と題された地図。島根県東部と、隣接する鳥取県西部の拡大図。 星印で示された島根県松江市を中心に、丸印(まるじるし)で示された出雲市、安来市、鳥取県の境港市、米子市。

ナレーション: 島根、鳥取の両県では、松江市をはじめとする自治体が、インドのある州と経済交流を行っている。

映像説明: イベント会場。ライトアップされた壇上のスクリーンには、鳥居のシルエットを背景に「JAPAN MELA(ジャパン メラ)」「B2B CONCLAVE(ビー ツー ビー コンクラーベ」と映し出されている。ステージには、スーツを着た男性たちのほか、ターバンを巻いた男性、民族衣装を着た女性などが座っている。参加者たちは、演台から少し離れたテーブルに座って話者の話に耳を傾けている。(写真提供 まつえ産業支援センター)

テロップ: 「産官学」での取り組み

ナレーション: そのプロジェクトには、民間企業や大学も参加。いわゆる、「産官学」での取り組みだ。

映像説明: オフィス。数人の女性がパソコンに向かっている。たくさんの観葉植物が置かれた窓辺には、「松江」と書かれた貼り紙。 台の上に、「JETRO(ジェトロ) ジェトロ松江 インドデスク」と書かれたプレート。 並べられた書籍の横に、インドと日本の小さな国旗が飾ってある。

テロップ: ジェトロ松江

テロップ: インドデスク

ナレーション: こうした地域での動きを受けて、今年4月、ジェトロ松江に、相談窓口「インドデスク」が設けられた。

映像説明: パソコンのキーボードを打つ女性たち。奥には、白いシャツを着て眼鏡をかけた男性がいる。

テロップ: インドデスク 東京 横浜 大阪 名古屋 浜松 松江

ナレーション: 大都市以外では、初めての設置だ。

映像説明: 白いシャツ姿の男性が、インドの地図が貼られたキャビネットの前でインタビューに答える。

テロップ: ジェトロ松江 所長 清川 裕志

清川(ジェトロ松江 所長): インドってどういう国だろう、インドと交流するにはどうしたらいいんだろう、インドの法制度を知りたい、などという企業さんが路頭に迷わないように、まずはインドデスクに相談してほしいと。そういうふうな思いから、インドデスクを設置してます。

映像説明: 台のうえにあるインドと日本の小さな国旗。その手前には、象の置物など、インドの工芸品が並んでいる。

ナレーション: では、なぜ、この地域がインドとの経済交流を始めたのか。

映像説明: 三階建ての白い建物の表(おもて)。入り口(いりぐち)に向かって、レッドカーペットが敷かれている。その横で、インドの民族衣装を着た女性たちや、太鼓を持った男性たちが踊っている。少し離れたところには、立派な牙を持つ象。頭から鼻にかけてカラフルな装飾の衣装を着せられている。 四角い枠内に地図のイラスト。インド南端の西岸に位置するケララ州。その南部に、トリバンドラムがある。(写真提供 まつえ産業支援センター)

テロップ: ケララ州 インドで最も識字率が高く IT(アイティー)企業が集積

ナレーション: その交流先は、インドのケララ州。 国内で最も識字率が高く、IT(アイティー)企業が集まる地域だ。

映像説明: 太鼓をたたく男性たちと、民族衣装を着た女性たち。(写真提供 まつえ産業支援センター)

テロップ: 州都トリバンドラム 東京ドーム約66個分の敷地に 350社以上 約5万人のエンジニアが働く「テクノパーク」がある

ナレーション: 州都のトリバンドラムには、東京ドームおよそ66個分の敷地に、350社以上、5万人ものエンジニアが働く「テクノパーク」もある。

映像説明: 白と赤の花に縁どられた壇上。中央の椅子に、スーツを着た男性や民族衣装を着た女性などが座っている。演台(えんだい)にはスーツを着た白髪の日本人男性。話す姿が大きなスクリーンに映し出されている。(写真提供 まつえ産業支援センター)

テロップ: 「IT(アイティー)人材の確保」

ナレーション: IT(アイティー)技術者を多く抱えるケララ州との交流を、不足するIT(アイティー)人材の確保につなげるのが、狙いのひとつだ。

映像説明: 「島根県の人口」と題された棒(ぼう)グラフ。 2003年には756,415人だった人口が、徐々に減り続け、2018年には683,770人になっている。 ※各年の1月1日時点のデータ。 出所:島根県推計人口月報

ナレーション: この15年で人口のおよそ1割が減少している島根県。

映像説明: シャッターが閉まった人通りの少ない商店街。 「テナント募集」の貼り紙が出されている店もある。

テロップ: 松江市 2005年に初めて人口減少

ナレーション: 松江市でも、2005年に初めて、人口減少という事態に直面した。

映像説明: オフィスで打ち合わせをする男性3人。テーブルにはノートパソコン。 横並びのデスクでは、別の男性3人がパソコンに向かっている。

テロップ: 地域活性化の目玉 IT(アイティー)産業の振興

ナレーション: そこで、地域活性化の目玉にしたのが、IT(アイティー)産業の振興。

映像説明: 緑豊かな敷地内に、緑色(みどりいろ)の屋根の建物。 室内。英語で「Ruby(ルビー) City MATSUE」と書かれた文字とともに、顎の下に片手を添えた男性の写真パネルが立ててある。男性は薄茶のスーツに眼鏡をかけている。 プログラミング言語が表示されたパソコンのモニター画面。英語で「I love Ruby(ルビー)」などと打ち込まれている。

テロップ: プログラミング言語「Ruby(ルビー)」

ナレーション: 実は、松江市は、プログラミング言語「Ruby(ルビー)」の発祥の地として、すでに海外のユーザーに知られていた。

映像説明: 光が差し込むオフィス。各々のデスクでパソコンに向かう男性たち。 大きなデスクでは、白いシャツを着た男性がノートパソコンに目を落として手を動かしている。後ろには資料が並べられた棚。

ナレーション: そのため、大都市のマネではない取り組みとして「Ruby(ルビー)」を中心としたIT(アイティー)振興策を進めたという。

映像説明: オフィスでインタビューに答える白いシャツを着た男性。

テロップ: 松江市 産業経済部 まつえ産業支援センター 大谷 利行(おおたに としゆき) 事務局長

大谷(おおたに)事務局長: 何かオンリーワン、ほかにはない取り組みはできないかということで、このRuby(ルビー)というものに視点を置いてシティープロモーションを始めたと。このようでございます。

映像説明: 白いシャツの男性が、大きなモニターの前にさらにノートパソコンを2台並べて作業している。 向かいの席には、薄茶のスーツに眼鏡をかけた男性。 真剣な表情でノートパソコンに向かっている。

テロップ: Ruby(ルビー)アソシエーション まつもと ゆきひろ 理事長

ナレーション: そのRuby(ルビー)を開発したのが、まつもと ゆきひろさん。 では、Ruby(ルビー)とは、どんな言語なのか。

映像説明: まつもと理事長がモニターに視線を落としながらインタビューに答える。 Ruby(ルビー)のデモ画面。英語で「I love Ruby(ルビー)」などと打ち込まれている。

まつもと理事長: 難解なプログラミングをしなくてもですね、やりたいことが記述できるという特徴がある、と言われてます。

映像説明: 広いカンファレンスルーム。着席している大勢の人たち。赤いジャケットを着た女性が登壇している。 演台(えんだい)に立つ、グレーのジャケットを着た外国人男性。台にはノートパソコンとマイクが置かれている。 登壇者の話に耳を傾ける大勢の出席者たち。日本人だけでなく外国人も聞き入っている。 (写真提供 Ruby(ルビー)World Conference開催実行委員会)

テロップ: Ruby(ルビー) 世界の検索ランキングで 日本発の言語で唯一ベスト10(テン)に入る

ナレーション: 数百種類以上あると言われている、プログラミング言語。 その中で、Ruby(ルビー)は、世界の検索ランキングで、日本で生まれた言語として、唯一、ベスト10(テン)に入るという。

映像説明: Ruby(ルビー)のデモ画面。英語で「Hello World!」などと打ち込まれている。 オフィス。まつもと理事長が、考え込みながらノートパソコンのキーボードをたたく。

ナレーション: 特定のソフトウェアを中心とした産業振興を進める自治体の前例がなかったため、当初、松江市の取り組みに消極的だったという、まつもとさん。 だが、今では、こう評価する。

映像説明: インタビューに答えるまつもと理事長。

まつもと理事長: 松江市さん、あるいは島根県さんも含めてですけれども、Ruby(ルビー)を中心にしたIT(アイティー)産業振興ということについて、非常に真摯に取り組んでくださっていて、 実際、たくさんの企業さんが進出してくださいましたし、 「Ruby(ルビー)と言えば松江」とかですね、「IT(アイティー)の産業振興のモデル地域」みたいな捉え方をしてくださっていて。

映像説明: 大通り沿いに建つ二階建ての和風建築。 入口に「アイル松江ラボ」と書かれたガラス戸。建物内に人の姿が見える。

テロップ: 約40社が進出

ナレーション: 産官学での振興策が功を奏し、この12年、松江市だけで、およそ40社が県外から進出している。

映像説明: 背の高い街路樹の奥に建つ高層ビル。 デスクの列が奥まで続くオフィス。大勢の社員が、パソコンに向かっている。金髪のロングヘアの女性、黒いTシャツの男性、帽子をかぶった男性など、カジュアルないでたち。

テロップ: 東京都 渋谷区

テロップ: モンスター・ラボ

ナレーション: 2014年に松江市に開発拠点を構えた「モンスター・ラボ」も、そうした1社だ。

映像説明: 白い壁面に、都市名のアルファベットをかたどった木製の装飾。「東京」「ロンドン」「シンガポール」「コペンハーゲン」「上海」などの文字が並ぶ。 パソコンに向かう短髪の白人男性。 モニターを見ながら視線を左右に動かす白いシャツを着た男性。 別の社員と話し込むフード付きのトレーナーを着た男性。 たくさん並んだパソコンを前に、大勢の社員が作業をしている。

テロップ: 12ヵ国21都市に600名以上のエンジニアやクリエイター

ナレーション: 東京、大阪のほか、12ヵ国21都市に600名以上のエンジニアやクリエイターを抱え、ウェブサービスやアプリ開発などを手がけている。

映像説明: 都市名のアルファベットが装飾された白い壁の前。ソファーに座りながらノートパソコンに目を落としている男性。

テロップ: モンスター・ラボ 鮄川 宏樹(いながわ ひろき) 社長

ナレーション: 鮄川(いながわ)社長は、松江市に拠点を設けた理由として、企業の垣根を越えた交流が活発だった点を挙げる。

映像説明: インタビューに答える鮄川(いながわ)社長。

鮄川(いながわ)社長: 非常にいいコミュニティーができているので、横のつながりもあって、人口が少ない分、そのコミュニティー(での結びつき)が逆に強かったりはするので。

映像説明: 白い壁に暖色の間接照明が当たるオフィス。パソコンに向かう男性たち。 赤いチェックのシャツを着て眼鏡をかけた外国人の男性が、ノートパソコンのキーボードをたたいている。

テロップ: モンスター・ラボ 島根開発拠点

テロップ: モンスター・ラボ デジタル・パートナー事業部 ポール・ジョー・ジョージ さん

ナレーション: そのモンスター・ラボの松江市の拠点で、昨年9月から働いているのが、ケララ州出身のポール・ジョー・ジョージさん。

映像説明: 大きなモニターの前でノートパソコンで作業するポールさん。 耳にはイヤホンをしている。

テロップ: 「Ruby(ルビー)」を使ったスマートフォン向けのアプリ開発

ナレーション: Ruby(ルビー)を使った、スマートフォン向けのアプリ開発などを行っている。

映像説明: インドと日本の国旗が掲げられた壁の前。男女各1名のインド人のインターン生が、日本人男性2人とともに並び、笑みを浮かべて立っている。(写真提供 まつえ産業支援センター) ポールさんのパソコン作業が続く。

ナレーション: 昨年1月、島根県内へのインターンシッププログラムで来日。 今の職場での就業体験を経て、入社を決めた。

映像説明: オフィスでインタビューに応じるポールさん

テロップ: モンスター・ラボ デジタル・パートナー事業部 ポール・ジョー・ジョージ さん

ポールさん・英語: (島根の拠点は)人は少ないが、イノベーティブなことをしている人ばかりだった。 ここに入れば、自分も何か新しいことができると思った。

映像説明: 市松模様のパネル。白い部分には「島根大学」、橙色の部分には「人材育成」の文字。その前で、スーツを着て眼鏡をかけた日本人男性とオールバックのインド人男性が並び、2つ折りの証書を開いて見せている。テーブルにはインドと日本の国旗。(写真提供 島根大学) 大きなコンクリート造りの建物。多くの学生たちが門を出入りしている。

テロップ: 島根大学 松江キャンパス

ナレーション: インターンシッププログラムの受け入れ先のひとつになっている、島根大学。

映像説明: 講義室。黒いスーツ姿の男性が手に長井指示棒を持つ。真剣な表情のインド人のインターン生たち。 インターン生の横についてIT(アイティー)研修の内容を教える黒いスーツ姿の男性。(写真提供 島根大学)

テロップ: ケララ州の理工系3大学と協定を締結

ナレーション: IT(アイティー)分野での学術交流や留学生の受け入れの促進を目的に、ケララ州にある理工系の3大学と協定を結んでいる。

映像説明: 研究室。黒いスーツ姿の男性が、デスクでノートパソコンのキーボードをたたいている。

ナレーション: 今年のプログラムでIT(アイティー)研修を担当した濵口(はまぐち)教授は、現地の学生やエンジニアの印象についてこう語る。

映像説明: 研究室でインタビューに答える濵口(はまぐち)教授。

テロップ: 島根大学 学術研究院 自然科学研究科 濵口 清治(はまぐち きよはる) 教授

濵口(はまぐち)教授: (ケララ州の学生やエンジニアは)非常にエネルギッシュです。 ものすごい、ちょっと日本人では普通勝てないようなパワーというかですね、すごいエネルギーを強く感じます。

映像説明: オフィス。パソコンで作業を続けるポールさん。 別のデスクで、イヤホンをした短髪で眼鏡をかけた男性が、モニターを見ている。

ナレーション: また、モンスター・ラボで働くポールさんについて、職場の上司は、こんな期待をかける。

映像説明: オフィスでインタビューに応じる短髪で眼鏡をかけた男性。

テロップ: モンスター・ラボ 島根開発拠点責任者 山口 友洋 さん

山口さん(モンスター・ラボ 島根開発拠点責任者): ポールさんは、環境に対してもすごく早くなじんでくれて、社員たちともコミュニケーションを取って、いろんな仕事をどんどん覚えていってくれているので、これからもどんどん活躍していってくれるというところがあるので、すごく期待しています。

映像説明: パソコンで作業を続けるポールさん。 作業を続けるほかの社員たちとともに、ポールさんもまっすぐモニターを見つめている。

ナレーション: しかし、課題もある。ポールさんのように、この地域の企業に就職したインド人技術者が定着してくれるかどうかだ。 その点について、松江市の担当者は…。

映像説明: オフィスでインタビューに応じる大谷(おおたに)事務局長。

テロップ: 松江市 産業経済部 まつえ産業支援センター 大谷 利行(おおたに としゆき) 事務局長

大谷(おおたに)事務局長: 勤められたインドのエンジニアが、ずっと日本人みたいに、永久的にその企業にいるということはなかなか考えづらいですので、インドに帰られても、インドと日本をつなぐブリッジSE(エスイー)的な存在になっていただいて、日印(にちいん)の企業の業務提携の橋渡しをしていただく。

映像説明: オフィスでインタビューに答えるポールさん。 パソコンに向かう男性たち。黒いシャツを着た男性がグレーのシャツを着た男性のキーボードに手を伸ばし、一緒にモニターを確認している。 ノートパソコンのキーボードを打つポールさん。 モニターに集中して作業をしている。

テロップ: モンスター・ラボ デジタル・パートナー事業部 ポール・ジョー・ジョージさん

ナレーション: 最後に、ポールさんに、今後の抱負を聞いた。

映像説明: インタビューに答えるポールさん。

ポールさん・英語: 私は、この会社で働き始めたばかりのビギナー。 IT(アイティー)分野は、日々新しい技術が生まれる業界なので、学び続けていきたい。

スタジオの宮瀬キャスター: 人口減少が進む日本の各地域において、活性化は重要なテーマとなっていますが、外国人材がその担い手になりつつあるんですね。 今後も、そうした動きに注目していきたいと思います。

映像説明: 宮瀬キャスターが笑顔でお辞儀する。

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