税制

最終更新日:2023年05月25日

※イランでは制度の変更が頻繁に行われるため、貿易振興庁(TPO)等の関係省庁 に最新情報を確認することが望ましい。

法人税

法人税25%、FTZ内での新規投資の場合、少なくとも15年間は免税。

二国間租税条約

日本とは2017年4月26日に投資協定発効済み。租税協定署名は締結なし。

投資協定締結実施国:59カ国

アフガニスタン、アルジェリア、アルメニア、オーストリア、アゼルバイジャン、バーレーン、バングラデシュ、ベラルーシ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ブルガリア、中国、クロアチア、キプロス、エチオピア、フィンランド、フランス、ジョージア、ドイツ、ギリシャ、インドネシア、イタリア、カザフスタン、北朝鮮、韓国、クウェート、キルギス、レバノン、リビア、北マケドニア、マレーシア、モロッコ、オマーン、パキスタン、ポーランド、カタール、ルーマニア、ロシア、セルビア、シンガポール、スロバキア、南アフリカ共和国、スペイン、スリランカ、スーダン、スウェーデン、スイス、シリア、タジキスタン、チュニジア、トルコ、トルクメニスタン、ウクライナ、ウズベキスタン、ベネズエラ、ベトナム、イエメン、ジンバブエ、日本、ハンガリー

UNCTAD:イラン・二国間投資協定(Bilateral Investment Treaties (BITs)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)

二重課税協定締結実施国:42カ国

アゼルバイジャン、アルジェリア、トルクメニスタン、フランス、南アフリカ共和国、インドネシア、トルコ、キルギス、ドイツ、ウクライナ、チュニジア、カザフスタン、オーストリア、バーレーン、中国、カタール、ヨルダン、ベラルーシ、ロシア、ジョージア、アルメニア、ブルガリア、スリランカ、レバノン、ウズベキスタン、ベネズエラ、スイス、ポーランド、スペイン、パキスタン、シリア、クウェート、タジキスタン、ルーマニア、スーダン、セルビア、オマーン、韓国、クロアチア、マレーシア、北マケドニア、スロベニア

イラン経済財務省:Table(5)List of Iran's Applicable Agreements for the Avoidance of Double Taxation外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

その他税制

根拠法としては、"The Direct Taxation Act As Amended on July 22, 2015"「2015年7月22日改訂版 直接税法」を参照されたい。各種税制や免税措置等が記載されている。

  1. 法人対象:2002年3月21日のイラン新年度に改定済
    法人所得税税率:25%
    地方税率:3%
  2. 個人対象
    個人所得税:最高税率30%(0%、10%、15%、20%、30%の累進課税)
    社会保険料:所得の30%(うち、雇用主負担23%、雇用者負担7%)
  3. 付加価値税:9%(2008年9月導入、2015年3月20日からの税率)
  4. FTZ域内税
    1. 自動車ナンバープレート取得税(車種別)
    2. 自動車年間税(車種別)
    3. 交通税(車種別)
    4. 出域税(回数ごと)
    5. ビジネス税(平方メートル当たり)
    6. 旅客荷物税
    7. タバコ生産税

社会保険制度

雇用主は、「社会保険法:Social Insurance Regulation」に基づいて被雇用者に社会保険を付保し、社会保険機関(SIO)に保険料を支払う義務がある。
この社会保険は、退職・病気・産業事故、結婚、妊娠、出産時における給付を対象としており、臨時雇用や短期雇用に関しても支払う義務がある。
保険料は、家族手当・出張旅費・賞与を除く基本給与の30%を納付額とし、うち被雇用者が7%、雇用主が23%を負担する。また同保険料は、各月末後20日以内に社会労働保険機関に所定書式に基づいて支払わなければならない。

イラン進出外国企業の所得税に関する留意点

  1. 個人所得税

    イランで就労する外国人については、以下のみなし給与所得額もしくは契約書記載の給与額を元に計算される。企業規模(駐在員数)、国籍、主管者・管理職・技術者といった職責に応じて所得税徴収が行われる。
    日本人の所得税水準は、EU主要国同様の水準に設定されている。個別の内容については、必ず現地士業に相談のこと。

    例:日本企業に適用されるみなし月額給与額
    Managing Director:7,000ドル
    Asst. Managing Director/Principal Rep., Adm. Managerなど:6,000ドル
    Dept. Manager、上級技術者:4,000ドル
    スタッフ、技術者:4,000ドル

  2. 法人所得税

    商取引を伴わないマーケティング、情報収集、本社直接契約の遂行を目的とし、かつ経費を本社が負担して運営する支店・駐在員・連絡事務所は、課税対象とはならない。
    ただし、多数の邦人駐在員を擁する事務所は、売上げの一部が利益とみなされ、一定率の税が徴収される。
    外資に対する国税庁の税務監査は厳格であることに留意が必要。