地方市場の商機拡大には展示会出展や訪問販売が有効

(ミャンマー)

ヤンゴン発

2018年10月05日

9月20~23日にミャンマー東部シャン州の首都タウンジーで、日本製品などを展示する「Japan Expo & Automotive Show」が開催された。同イベントでは、オムロン、キリンビール、マキタなどの日本ブランドを扱う複数の地場企業が、一般消費者に製品をPRした。

シャン州で日本ブランドを扱う地場企業の展示会

ミャンマーの近代的小売市場の規模は、小売総額の1割強しかないとされ、地方へのスーパーマーケットなどの進出は、一部都市を除き、まだ遅れている。そのため地方市場の開拓には、伝統的小売市場への訪問販売や今回のような一般消費者向け展示会への出展を通じたブランドの認知が重要だ。

日本から馬油シャンプーやボディーソープなど化粧品類の輸入販売を手掛ける地場企業の出展者によると、地方市場の開拓には訪問販売に加え、地域ごとに有望なディストリビューターの発掘とインセンティブ供与が重要とのことだ。同社は、ディストリビューターに対して年間の売上高ノルマを課し、卸価格の約30%を手数料として与えている。また、契約期間中に目標を達成した場合に日本への報奨旅行を与え、ノルマの半額を達成した場合にはバンコクへの報奨旅行を与えるなどの工夫もしている。

同出展者によると、地方都市でも高品質を求める消費者層が拡大し、最大の経済都市ヤンゴンよりも購買力が高い場合もあるという。今後、拡大余地が見込まれる地方市場の開拓には、地道な店舗への訪問販売やディストリビューターとの信頼構築といった営業手法が役立つ可能性がある。

(クントゥーレイン)

(ミャンマー)

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