中国国際輸入博覧会、日本企業勢は最大規模

(中国)

上海発

2018年11月08日

上海で開かれている「中国国際輸入博覧会(CIIE)」(11月5~10日)の一環として、「虹橋国際経済貿易フォーラム」が11月5日に展示会場内で開催され、午前の開幕式には習近平国家主席ほか世界各国から1,500人以上の来賓が参加、日本からは政府を代表して磯崎仁彦経済産業副大臣が出席した。午後のフォーラムでは、日本企業としては立石文雄オムロン取締役会長がスピーチした。

CIIEの企業エリアに日本から出展したのは約450社・団体、出展面積は約2万平方メートルだった。日本は全体(3,600社・団体)の1割強を占め、172カ国・地域の中で最大規模となった。日本企業はジャパンロゴを用いて「オールジャパン」で存在感を示した。

ジェトロは、これらの出展企業・団体に情報提供などの支援をしたほか、ジャパンパビリオンをとりまとめ、サービス貿易館、ハイエンド・インテリジェント機器館、服飾・日用消費品館、医療機器・医薬保健館、食品・農産品館の5館で、中小企業を中心に260社・団体の出展を直接支援した。

11月5日午後、磯崎副大臣が企業エリアのうち食品・農産品館、医療機器・医薬保健館、服飾・日用消費品館を訪問し、ジャパンパビリオンの出展企業を中心に視察を行った。「匠の饗宴」をテーマに北海道産品を中心とする日本の食品を展示したフォレストリーのブースでは、北海道産米などを試食し、辻泰弘北海道副知事と交流した。介護機器の生産販売を手掛けるアートプランのブースでは、先端介護ロボットの実演が披露された。高島屋ブースでは、京都の伝統衣装などの展示を視察した。中国はCIIE期間の6日間以外にも、常設展示で、1年を通して輸入を推進する「6+365日」というコンセプトを打ち出しており、上海高島屋は常設展示企業の1つに指定されている。

ジェトロは11月6日に「日中“匠×イノベーション”連携フォーラム」(以下、フォーラム)を主催した。日本企業出展団によるオープニングセレモニーのほか、トヨタ、伊藤忠、オムロン、ヘルスケアシステムズ、北海道、大阪市がプレゼンテーションを行い、中国側のバイヤーに日本の良さをアピールした。フォーラムでは磯崎副大臣および在日中国大使館の宋耀明商務公使があいさつしたほか、片山和之在上海日本総領事、程志明黒竜江省副省長、鄭新聡福建省副省長らが来賓として参加した。中国側と日本側を合わせて300人超が参加し、日中メディアも多数来訪した。

CIIEは11月10日まで展示およびバイヤーとの商談会が行われる。中国の各地方政府はバイヤー団を組織して参加しており、また、会期中に展示会場の内外で300を超える商談会や交流フォーラムなどが開催される。さらに、2019年にも同じ展示会場で2回目のCIIEの開催が予定されており、出展募集活動は同年前半に行われる見込み。

写真 北海道・フォレストリーのブースを視察した磯崎経済産業副大臣(右から3人目)(ジェトロ撮影)

北海道・フォレストリーのブースを視察した磯崎経済産業副大臣(右から3人目)(ジェトロ撮影)

写真 「日中“匠×イノベーション”連携フォーラム」のオープニングセレモニー(ジェトロ撮影)

「日中“匠×イノベーション”連携フォーラム」のオープニングセレモニー(ジェトロ撮影)

(飯田大介)

(中国)

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