日系VCなどがナイロビでスタートアップイベント開催

(ケニア)

ナイロビ発

2018年12月17日

ケニアの首都ナイロビで12月7日、スタートアップイベント「BRIDGE」が開催され、約200人が参加した。アフリカに焦点を当てたテック系メディアのWee Trackerと、アフリカで活動する日系ベンチャーキャピタル(VC)のリープフロッグベンチャーズの共催で、ジェトロも後援した。

BRIDGEは、スタートアップエコシステムを構成するスタートアップやアクセラレーター、投資家(VCなど)、企業などが一堂に会するカンファレンスで、東アフリカにおけるスタートアップエコシステムの深化・発展を目的とする。リープフロッグベンチャーズの寺久保拓摩CEO(最高経営責任者)は「広大なアフリカ大陸で国をまたいでスタートアップ関係者が集まり、つながり、知見を共有し、コミュニティーを形成する意義は大きい。スタートアップが未来のアフリカ経済を形成する要になると感じており、日系企業にとっても、スタートアップエコシステムにいかに入り込むかが、今後重要になる」と語る。

BRIDGEでは、スタートアップ5社によるピッチ(資金調達を目的とした投資家向けプレゼン)のほか、現地インキュベーターやアクセラレーターなどによるパネルディスカッションも行われた。日本からの参加者は「ケニア・スタートアップの現状を理解することができ、大変勉強になった。ケニアのポテンシャルを感じた」との声が聞かれた。

写真 スタートアップによるピッチ(ジェトロ撮影)

スタートアップによるピッチ(ジェトロ撮影)

写真 現地インキュベーターなどによるパネルディスカッション(ジェトロ撮影)

現地インキュベーターなどによるパネルディスカッション(ジェトロ撮影)

ジェトロは、在ナイロビ日系企業への広報、ケニアのスタートアップエコシステム理解を目的とした日系企業向けツアー運営に協力した。

近年、アフリカ・スタートアップに日系企業が注目しており、ケニアでも、豊田通商による子会社CFAOを介したSendyへの出資(2017年11月)、三井物産によるM-KOPA Solarへの出資(2018年5月)、SBIレミットとBitPesaの提携(2018年9月)、SOMPOホールディングスによるBitPesaへの出資(2018年11月)など、出資・提携事例が増加傾向にある。ジェトロも個別商談会・セミナーを開催し、日系企業とスタートアップとのビジネスマッチングを行っている。

(山田研司)

(ケニア)

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