河南省、自動車産業など外資規制を大幅緩和へ

(中国)

武漢発

2018年12月25日

河南省政府は12月11日、「質の高い経済発展の促進に向けた外資の積極的かつ効果的な活用に関する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(豫政〔2018〕36号)を公布した。同省は、市場参入にかかる規制を大幅に緩和し、外資企業や関連プロジェクトに対する資金援助の拡大を通じて、投資誘致を積極的に行う。

今回の通知では、「市場参入の大幅な緩和」をはじめ、「投資促進サービスの向上」「外資投資プラットフォームを活用した開発区の役割強化」「高水準の国際的なビジネス環境の構築」の4つの指針が示された。

製造業では、自動車および航空機産業の対外開放を拡大し、特に新エネルギー車や一般航空機、関連部品製造などの先進製造業の分野で、外資誘致を目指す。また、自動車分野では、外資企業による出資比率や設立可能な合弁企業数への制限がなくなる。

外資企業の新規および増資プロジェクトについては、投資額1,000万ドル(実行ベース)ごとに50万元(約800万円、1元=約16円)の奨励金が支給される。また、中国(河南)自由貿易試験区、鄭洛新国家自主イノベーションモデル区、鄭州航空港経済総合試験区への投資および機能産業プロジェクトについては、上記支給基準からさらに50%上乗せされた奨励金が支給される。

河南省政府は、同省経済について「順調な発展を遂げている」としながらも、「経済成長の基礎は依然として強固ではなく、質の高い経済発展を促進させることが重要な課題」と述べている。同省政府は、今回の市場参入規制の緩和を通じて、外資企業の投資を活発化させ、これらの課題の改善につなげていく方針だ。

(片小田廣大)

(中国)

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