ハンガリーのスタートアップイベント、国内外から5,000人が参加

(ハンガリー)

ブダペスト発

2019年05月02日

ハンガリーの首都ブダペストで4月17~19日、スタートアップ系で国内最大級のイベント「第4回スタートアップサファリ」が開催された。市内100会場を舞台に、国内外のスタートアップ企業がアイデアを披露し、ビジネスパートナー探しを行った。ジェトロは、主催者に取材を行い、イベント概要や日本のスタートアップ企業との連携可能性について聞いた。

今回のイベントでは、スタートアップ企業がそれぞれ仮設オフィスを構え、3日間に合計300以上のプレゼンテーションやワークショップなどを開催した。5,000人に及んだ訪問者はそれらに参加し、各社のオフィスの雰囲気を肌で感じながらハンガリーのスタートアップ・エコシステムを学んだ。また、スタートアップ企業に加えて、グーグルなどの大企業や、投資ファンド、ベンチャーキャピタル、人材・広告関連企業も参加した。

主催者によると、今回はスタートアップ企業を、テーマ別に分類して事前に周知することで、参加者が興味のあるイベントに訪問しやすい環境を整えたという。人気のテーマは、人工知能(AI)、カーシェアリング、自動運転技術だったとのこと。また同主催者によると、多くの企業が技術そのものだけではなく、それが私たちの生活にどのような影響を与えるのかを説明していたという。

イベントのプログラムには、ハンガリー語のみならず英語によるものもあったため、訪問者の4分の1が欧州やその他の地域から来たと主催者は見積もる。こうした背景もあり、参加したスタートアップ企業や投資ファンドなどは、ハンガリー国内外からパートナーを探す機会を得られた。

一方で、今回のイベントに、日本発のスタートアップ企業の参加は見られなかった。主催者は、日本企業の参加を期待するとし、特に日本のスタートアップ企業が得意とするIoT(モノのインターネット)やマシーンラーニング技術の日常生活への応用などの分野で、現地企業との連携の可能性があると述べた。

なお、ブダペストでは5月30~31日、「ブレインバー」というスタートアップ系の大型イベントが開催される。主催者は1万人以上の参加を見込んでいる。

(バラジ・ラウラ、本田雅英)

(ハンガリー)

ビジネス短信 7d181257cf646bf3