シニアライフスタイルをテーマとした展示会が初開催、日本企業とのマッチングに期待

(タイ)

バンコク発

2019年09月11日

高齢化の進むタイで、シニアライフスタイルをテーマとした展示会が初めて開催された。8月29日~9月1日の4日間にわたり開催された「第1回CARE EXPO Thailand」では、介護用ベッドや車いすなどの医療・介護機器に加えて、介護施設・サービスを提供する企業の出展や、リタイア後のシニア層に提供される娯楽サービスなどのシニア層向けの製品・サービスが幅広く展示された。

タイは、65歳以上の高齢者が人口の7%を超える「高齢化社会」に突入している。世界保健機関(WHO)によると、タイの1人当たりの医療費支出は増加傾向にあり、2000年から2016年までの17年間で約3.5倍に増加している(図参照)。医療費支出の増加に鑑みても、タイの医療・介護市場は今後も拡大するとみられる。

図 タイ 1人当たりの医療費支出

本展示会の主催者は「出展したタイ企業の一部は、日本の関連展示会で日本企業の製品・サービスの優位性を理解している。これらの企業は今回出店している日本企業にも関心を示していた」とし、「日本企業とのビジネス協力に期待する」と話す。

出展した日系のスキンケア企業は「来場者のアンチエイジングへの関心の高さと市場性を実感する機会となり、今後の進出のために認証の取得、代理店の選定を行いたい」と語った。また、タイ企業は「これまでベビー関連市場をターゲットとしていたが、エルダーケア市場にも可能性を感じることができた」と、2020年の出展にも意欲を示していた。

今回の展示会には、計184社が出展した。出展企業のうち、169社がタイの中小企業だ。主催者よると、会期期間中で延べ1万4,981人が来場した。

写真 CARE EXPO Thailandの会場風景(ジェトロ撮影)

CARE EXPO Thailandの会場風景(ジェトロ撮影)

写真 CARE EXPO Thailandの会場風景(ジェトロ撮影)

CARE EXPO Thailandの会場風景(ジェトロ撮影)

(平林拓朗)

(タイ)

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