ジェトロ、香港でスタートアップ支援を強化

ジェトロは8月9日、政府がイノベーション分野に注力し、スタートアップ環境整備が進む香港に、日系スタートアップ企業の進出を支援する「イノベーションホットスポット」（IHS）を設置した（注1）。IHSではブリーフィング、個別メンタリング、現地企業やベンチャーキャピタルとのマッチングなどのサービスを提供する。

また、ジェトロは現地の政府系イノベーション推進機関やアクセラレーター、ベンチャーキャピタル（添付資料参照）と連携し、日系スタートアップ企業の香港進出や現地での資金調達、香港のスタートアップ企業との技術交流などをサポートする。

ジェトロは深セン市でも同様のサービスを提供しているが、香港にIHSを設置したのは、進出を検討する日本のスタートアップ企業に対して、それぞれの都市のメリットを生かした、より広域にわたる事業展開と効率的な事業戦略の構築に向けた支援体制を整えるためだ。

香港は専門サービス、資金調達の面で優位性があり、世界有数の国際金融センターとして知られている。香港政府はバイオ、人工知能（AI）、スマートシティー、フィンテックを重点分野に指定し、補助予算を大幅に拡充するなど、イノベーション・スタートアップ支援を積極的に強化している。加えて、香港にはアクセラレーターなどのスタートアップ支援機関、世界有数の学術・研究機関（注2）が集積し、多くの国際的なマッチアップイベントが毎年開催されている。

（注1）本サービスは、ジェトロのウェブサイトを通じて申し込むことができる。

（注2）英国の大学評価機関「クアクアレル・シモンズ」（Quacquarelli Symonds：QS）の2019年QS世界大学ランキング100位以内に5大学（香港大学、香港科技大学、香港中文大学、香港城市大学、香港理工大学）がランクインしている。

（カン・カレン）