米グーグル、フィリピンのアクセラレーターと事業提携を発表

(フィリピン)

マニラ発

2019年10月31日

米国のグーグルは10月21日、フィリピンでアーリーステージのスタートアップ向けにアクセラレートプログラムを提供するアイデアスペース(IdeaSpace)と、スタートアップの支援やフィリピンのエコシステム構築に向けて、事業提携することを発表した。

グーグルが世界中で展開するアクセラレータープログラム「Google Developers Launchpad」を、フィリピンではアイデアスペースと提携して実施することで、フィリピンのスタートアップが世界中のベストプラクティスや経営資源に直接アクセスすることが可能となる。さらに、今回の事業提携によって、アイデアスペースがグーグルの世界ネットワークを活用することや、フィリピンのスタートアップがシリコンバレーに拠点を置くスタートアップのための支援プログラムを受けることが可能となる。

グーグル・フィリピンのサミュエル・ジーンブランク氏は「アイデアスペースと事業提携することでより多くのスタートアップの支援が可能となり、フィリピンのエコシステムの構築に長期的に貢献できる」と地元メディアに説明した。また、アイデアスペースのレネ・メイリー社長は「Google Developers Launchpadを通してグーグルと提携することにより、フィリピンのスタートアップ・エコシステムに新たな知識、経験、資源、才能を吹き込むことが可能となる」とした。

フィリピンのドゥテルテ大統領は2019年4月、革新的なスタートアップ企業を国内で創出、支援するための法案「イノベーティブ・スタートアップ法(Innovative Startup Act)」に署名した。国内の革新的なスタートアップに総額10億ペソ(約21億円、1ペソ=約2.1円)の補助金を拠出し、初年度の2020年は2億~3億ペソの予算が計上されるが、個別のスタートアップへの補助金の具体的な額は法律には記載されておらず、今後発表される施行細則(IRR)で定められる予定だ。

(坂田和仁)

(フィリピン)

ビジネス短信 ed0b10c79af91d2b