CEATEC招聘企業が地方にも関心、福岡と京都でも交流

(福岡、京都、米国、中国、台湾、スイス、ポルトガル、コロンビア)

イノベーション促進課

2019年11月15日

ジェトロは、外国企業誘致やイノベーション創出に力を入れている自治体とも連携し、CEATEC(2019年11月15日記事参照)に招聘(しょうへい)したスタートアップの地方展開も支援している。CEATEC会期後の10月21日、京都市のプログラムに、ヘルステック分野のスタートアップ3社〔台湾のフリーバイオニックスジャパン(FREE Bionics Japan)、米国のファインダビリティー・サイエンシス(Findability Sciences)、スイスのアイウェア(Eyeware)〕、また、福岡県のプログラムには、ヘルステック・モビリティー分野のスタートアップ4社〔中国のインスタサンロクマル(Insta360)、ポルトガルのイバ(EVA)、コロンビアのヒューマンバイオニクス(Human Bionics)、プロテシス・アバンザダス(Protesis Avanzadas)〕がそれぞれ参加し、日本企業との商談・ネットワーキングを実施した。

福岡県のプログラムでは、県の企業誘致施策説明と福岡市の官民共同型インキュベーション施設Fukuoka Growth Next視察の後、2つのコースに分かれて視察・商談などを実施。コロンビア発ヘルステックの2社は地元の病院を視察したほか、プロテシス・アバンザダスは九州でロボットハンド研究を行っている大学教授と面談。中国とポルトガルの企業は協業先候補となる地元企業との商談会で6件の商談を行った。招聘企業からは「福岡はアジアの主要都市に近く、ロケーションが非常に魅力的」などといったコメントがあり、福岡県への立地に高い関心を見せていた。

写真 Fukuoka Growth Nextでのピッチの様子(ジェトロ撮影)

Fukuoka Growth Nextでのピッチの様子(ジェトロ撮影)

写真 Fukuoka Growth Nextでのネットワーキングの様子(ジェトロ撮影)

Fukuoka Growth Nextでのネットワーキングの様子(ジェトロ撮影)

京都市のプログラムでは、大手電子機器・情報機器関連メーカーと、研究開発環境やベンチャービジネス支援サービスを提供する京都リサーチパークを訪問。さらに、米国発のアクセラレーターであるPlug and Play京都でピッチとネットワーキングを行った。人間の目線を感知し操作可能なアイトラッキング技術を開発したスイス企業のアイウェアは「アジアではこれまで中国や韓国に定期的に出張していたが、日本は未開拓市場だ。今回のCEATEC出展、京都でのツアーを通し、日本企業から予想以上の反響があり、うれしく思っている。当社の技術はモビリティーや小売り、ヘルスケア、ゲームなど幅広い分野に応用可能なので、各分野での試作品共同開発を目指したい」と、日本でのビジネス展開に大きな期待を寄せている。

写真 アイウェアのピッチの様子(ジェトロ撮影)

アイウェアのピッチの様子(ジェトロ撮影)

写真 ファインダビリティーのピッチの様子(ジェトロ撮影)

ファインダビリティーのピッチの様子(ジェトロ撮影)

(瀧幸乃)

(福岡、京都、米国、中国、台湾、スイス、ポルトガル、コロンビア)

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