シカゴのヘルスケア・インキュベーターが開設5周年
(米国)
シカゴ発
2020年02月20日
ヘルスケアに特化した米国シカゴのグローバル・イノベーション・ハブ「マター」が、2月13日に開設5周年を迎えた。マターの発表によれば、この5年間で、マターに所属する企業の製品は98万件の医療施設において1億1,700万人の患者に用いられた。
マターに所属する企業のうちスタートアップは470社に上り、このうち6割はデジタルヘルス、3割がライフサイエンス、そして残りの1割がそのほかの医療サービス分野で構成されている。代表的なスタートアップとしては、遠隔投薬・治療サービスを提供するリグループ・テレヘルス(Regroup Telehealth)、内科医向けのAR(拡張現実)/VR(仮想現実)を用いた教育ビデオゲームを提供するレベル・エックス(Level Ex)、2型糖尿病患者へのサポートプログラムを提供するHabitNuなど、市場を牽引する高成長企業が挙げられる。
マターの所属企業が経済に与える影響は大きい。5年間で調達した資金総額は12億6,000万ドル、2019年の収益は1億6,800万ドルに上る。さらに、2019年だけで4,133人の雇用を創出した。また、所属企業の国際化も顕著だ。2015年の開設当初には所属企業の14%だったイリノイ州外を本社とする企業は、46%まで増加した。会員の本社所在地は、ニューヨークやテルアビブ、トロントなどヘルスケア・エコシステムで著名な都市を中心に、19カ国139都市に広がった。
マターの概要については、2019年5月14日付地域・分析レポート参照。
(河内章)
(米国)
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