上海市など中国各地でプラスチック汚染防止に向けた行動計画策定

(中国)

上海発

2020年08月17日

中国国家発展改革委員会と生態環境部など関連9部門は7月17日、「プラスチック汚染防止を確実に実施するための通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(以下、通知)(発改環資[2020]1146号)を発表した。通知は主に各省、自治区、直轄市の関連部門に対し、2020年末までに目標達成のための検査、管理監督などを実施するよう求めている。

これを受け、上海市発展改革委員会は7月22日、「上海市プラスチック汚染防止のさらなる強化の実施方案(意見請求稿)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した(主な目標などは添付資料表1、表2参照)。方案では、2020年末までに市内のスーパーなど主な店舗や各種展示会活動でプラスチックの買い物袋の提供を禁止するとしている。また、2021年末までに市内の星付きホテルは使い捨てプラスチック用品を積極的に提供しないように求めているほか、2023年末までに実施範囲を全てのホテル、民宿に拡大するとしている。

上海市のほかに、山東省(5月25日)や海南省(6月1日)、河北省(7月19日)、福建省(7月24日)、甘粛省(7月31日)などでも同様の実施方案を発表しているが、実施期限や規制するプラスチックの基準に関しては上海市の取り組みが先行しているといえる。

中国では、2020年1月19日に国家発展改革委員会と生態環境部が「プラスチック汚染防止のさらなる強化に関する意見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(以下、意見)(発改環資[2020]80号)を発表した。意見では、2020年までに一部の特定地域で特定のプラスチック製品の生産や販売、使用の禁止と制限を率先して実施し、2025年までにプラスチック製品の生産、流通、消費、リサイクル、廃棄の管理システムを基本的に確立し、主要都市で埋め立てるプラスチック廃棄物の量を大幅に削減することなどを目標として掲げている(主な目標などは添付資料表3、表4参照)。

国家発展改革委員会と生態環境部は5月7日に「プラスチック汚染防止の最近の作業要点をさらに強化する意見PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」(発改環資[2020]334号)で中央政府の各機関に対し、プラスチック製品の生産禁止、使用の禁止と制限などに関して、具体的に禁止・制限する品目や代替製品の利用などについて、2020年末までに行動計画を策定するよう求めていた。

(高橋大輔)

(中国)

ビジネス短信 484f7ff067f510f1