ペルーのeスポーツとゲーム市場動向でウェビナー開催

(ペルー)

リマ発

2020年09月01日

オンライン広告の業界団体IAB Peruは、8月19日に「ペルーにおけるゲームとeスポーツの発展とその見通し」と題したウェビナーを開催し、新型コロナウイルスの影響による消費動向の変化がゲーム市場にどのような影響を与えたかについて、同分野の専門家が講演した。

ウェビナーに参加した広告代理店IMSのペルー担当カントリーマネージャーのホルヘ・ヒアネーラ氏によると、同社が実施したアンケート調査によると、まず新型コロナウイルスの影響によりペルー人の93%が消費行動におけるツールやその利用時間などの変化があったという。特に中南米地域において、平均通勤・通学時間が中米諸国に次いで最も長いペルー(IMSの調査で14%が2時間以上、29%が1~2時間未満、36%が21~60分未満、22%が20分以下)では、外出規制により空いた通勤・通学時間の用途について、中南米地域の平均を3ポイント上回る15%がゲームに充てていると回答した。

また、ペルーeスポーツ・ビデオゲーム協会(APDEV)のマリアーノ・タピア会長によると、ペルーにおいてデジタル媒体に接続している「オンライン人口」は全体(注)の59.8%に上り、そのうち57.2%がゲーム利用者(eスポーツを含む)だという。さらに、2018年からの2年間でその数は167万人増加している。職業別にみると、38.7%が社会人、37.1%が大学生、14.8%が専門学校生となっている。その他のペルーのゲーム市場におけるプレーヤーのプロフィールは添付資料参照。

一方、子供専門のマーケティング会社KIDS CORPのデミアン・ファレスチCEO(最高経営責任者)によると、子供がゲームプレー時に最も使用している媒体はスマートフォンで、ペルーの未成年の51%が自身のスマートフォンを所有し、75%が自身のものでなくとも利用できる(両親など近親者が所有)環境にあるという。また、新しいゲームに関する情報の入手先として最も多いのはユーチューブ(50%)で、次いでオンラインゲーム(37%)、SNS(34%)、友人からの推薦(33%)だという。

(注)ペルーの人口は3,213万人〔国家統計情報庁(INEI)〕。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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