11月の輸出額、前年同月比0.8%増

(バングラデシュ)

ダッカ発

2020年12月22日

バングラデシュ輸出振興庁が12月に発表した統計外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、11月単月の輸出額は30億7,895万ドルで、前年同月比0.8%増となった。そのうちの79.4%を占める衣料品が2.7%減の24億4,459万ドルで、内訳をみるとニットが5.0%増の13億3,447万ドル、布帛(ふはく)が10.5%減の11億1,012万ドルだった(添付資料表参照)。在宅勤務や外出自粛などの影響もあり、布帛系製品の市場が伸び悩んでいる。布帛の輸出額は、7月から11月までの合計額が前年同期比8.3%減と、2桁近い減少になっている。一方、医薬品については、新型コロナウイルス向けの治療薬や抗ヒスタミン剤、抗酸化剤などの需要が世界的に増えたことに伴い、前年同月比で8.2%増加している。

ジェトロが在バングラデシュの日系繊維商社にヒアリングしたところ、日本国内のアパレル市場について「11月は、先月から大きな市況変化はなく、動きが鈍い布帛系アイテムに比べ、部屋着のようなカットソー系アイテムの販売が比較的好調だった。外出自粛ムードの中、クリスマス商戦・年末年始商戦で小売各社の売り上げ数量が、来季に向けての発注数量にも直結してくるため、直近の関心事の1つだ」と話した。

衣料品輸出は減少したものの、2020/2021年度(2020年7月~2021年6月)の輸出額は、7月から9月まで3カ月連続で前年同月を上回り、10月に初めて前年を下回ったが、11月に再び前年同月比で増加する流れで、輸出は底堅い状況にある。

(安藤裕二)

(バングラデシュ)

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