連邦政府、追加の強化措置を検討

(スイス)

ジュネーブ発

2020年12月10日

スイス連邦参事会(内閣)は12月8日の閣議で、国内の新型コロナウイルス感染症の状況が悪化していることから、対策を段階的に講じていくことで一致し、11日に予定される閣議で連邦全体としての追加措置を決定することを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

シモネッタ・ソマルガ大統領とアラン・ベルセ内務相は12月4日の閣議の後、感染状況が悪化している州との対話を開始した。各州は病院や老人介護施設の医療スタッフの疲労などを問題として挙げ、現状を問題視しているとの認識を示した。ここ数日で幾つかの州が新たな感染対策措置を発表しているが、連邦政府としてはこれらを標準化し強化する意向で、以下の追加的な安全対策を各州と協議している。新たな安全対策は11日の閣議で決定し、翌12日から2021年1月20日まで適用する予定だ。

  • 飲食店、一般の小売店、市場、遊戯施設、スポーツ施設の営業は午後7時までとし、日曜日の営業を禁止する。
  • 私的な集会の参加人数を5人までに制限し、2世帯までとする。ただし、12月24~26日、12月31日については参加人数を10人まで認める。
  • 公的イベントは、宗教上の祭典と立法議会を除き、禁止する。
  • 学校での教育上のものを含め、全ての文化的活動を禁止する。
  • プロフェッショナルによる観客を伴うイベントを禁止する(オンラインや無観客のものは引き続き認める)。

感染状況が来週にかけてさらに悪化した場合には、連邦参事会は飲食店や店舗の閉鎖などを含めた厳しい措置を12月18日に講じる予定だ。また、連邦参事会は連邦財務省に対し、経済・教育・研究省、内務省、法務・警察省(法務局)と協力して「新型コロナウイルス禍」により影響を被った産業に対する補償措置を検討し、12月18日の閣議で提案するよう求めた。

(和田恭)

(スイス)

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