名古屋発ウズベキスタン経済交流に弾み

(ウズベキスタン、日本)

欧州ロシアCIS課

2020年12月28日

ウズベキスタンと名古屋市の交流が進展している。2019年12月に首都タシケント市と観光・文化交流をテーマとしたパートナー都市協定を締結してから1年を迎えるのに合わせ、名古屋市は12月19日、記念イベントを実施した。これに先立ち18日に開催された観光・投資セミナーでは、IT人材の育成や伝統産品の輸入販売の取り組みが紹介された。

システムエンジニア会社のbeeanz(名古屋市天白区)の内山勉代表取締役は、ウズベキスタン西部のナボイ州にITエンジニア育成の学校を設立。生徒数は150人で、この中から日本語に対応可能なエンジニアを育てる計画だ。年明けにはタシケント州にも新たに開校予定で、「雇用の機会を創出するのが第1の目的。ウズベキスタンビジネスを始めて1年たつがチャンスはたくさんある」と手応えを感じている。今後、日本では大量のITエンジニアの不足が見込まれる中、beeanzの取り組みは注目に値しよう。

JICホールディングス(名古屋市東区)の手塚温夫代表取締役は、東海3県とウズベキスタン双方の進出支援を展開。このほどタシケント建築工科大学と提携し、日本語教室を開設する。また、アクライという薬草を蜜源とするウズベキスタン産100%オーガニックの蜂蜜も輸入販売している。栄養価値が高く、免疫機能の向上や疲労回復など幅広い効能が売りだという。中央アジアの伝統産品の日本市場への紹介をきっかけに、観光や外食分野への日本企業進出をサポートする意向だ。

セミナーは、主催:在日ウズベキスタン大使館、共催:名古屋ウズベキスタン友好協会、後援:ジェトロ、協力:名古屋市で開催された。

写真 名古屋市はウズベキスタン伝統模様であしらったラッピングバスを運行しイベントをPR(名古屋市提供)

名古屋市はウズベキスタン伝統模様であしらったラッピングバスを運行しイベントをPR(名古屋市提供)

(下社学)

(ウズベキスタン、日本)

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