2021年の新車登録台数、ノルウェーで過去最高、スウェーデン・フィンランドはBEV倍増

(ノルウェー、スウェーデン、フィンランド)

ロンドン発

2022年01月14日

ノルウェーの道路交通評議会(OAF)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)は1月3日、2021年の新車登録台数を発表した。前年比24.7%増の17万6,276台となり、統計開始以来最大だった1986年の16万7,352台を上回り、記録を更新した(添付資料表1参照)。

燃料種別にみると、バッテリー式電気自動車(BEV)が前年比48.1%増の11万3,715台(シェア:64.5%)と大きく伸びた。プラグインハイブリッド車(PHEV)は32.0%増の3万8,166台(21.7%)で、BEVとのシェア合計は86.2%と8割を超えた。他方、ハイブリッド車(HEV)は20.1%減の9,780台と2020年に続き減少した。ガソリン車は33.7%減の7,486台、ディーゼル車は41.7%減の7,093台と落ち込んだ。

なお、ノルウェーでは、2025年までに全ての新車販売を排出ゼロ車にする方針が掲げられている。

スウェーデン、フィンランドではBEVの新車登録台数が2倍以上に

スウェーデンの自動車メーカー・輸入業者の業界団体BILスウェーデンPDFファイル(8.1MB)は1月7日、2021年の新車登録台数を発表した。前年比3.1%増の30万1,006台となった(添付資料表2参照)。2021年上半期は経済の回復により新車登録台数も伸びたが、新型コロナウイルス感染拡大が大きく影響し、下半期の半導体などの部品の供給不足により伸びが鈍化したとしている。

燃料種別にみると、ガソリン車は前年比14.2%減の9万2,451台、ディーゼル車は同24.8%減の4万8,366台となった。一方、PHEVが17.8%増の7万7,842台、BEVは2.1倍の5万7,473台と大きく伸びた。

なお、スウェーデンでは、2030年にガソリン車、ディーゼル車の新車販売を禁止する方針が掲げられている。

フィンランド運輸通信局(TRAFICOM)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは1月10日、2021年の新車登録台数を発表した。前年比2.1%増の9万8,481台となった(添付資料表3参照)。

燃料種別にみると、ガソリン車は前年比10.1%減の5万6,632台、ディーゼル車は24.8%減の1万632台となった。一方、PHEVは52.2%増の2万143台で、ディーゼル車を抜きシェア2位(20.5%)となった。また、BEVは2.4倍の1万152台と大きく伸びた。

なお、フィンランドでは、2030年までに輸送におけるニ酸化炭素(CO2)排出量を2005年比で50%削減する方針を掲げており、2030年までにEVを70万台普及させることを目標としている。

(宮口祐貴)

(ノルウェー、スウェーデン、フィンランド)

ビジネス短信 1ef36f418e2ef22b