米石油サービス大手シュルンベルジェと英シンテラ、光ファイバー事業で提携

(米国、英国)

ヒューストン発

2022年04月08日

米国石油サービス大手シュルンベルジェ(本社:テキサス州ヒューストン)と英国シンテラ(本社:ブリストル)は4月4日、幅広い産業市場をターゲットとした新たな光ファイバーセンシングソリューションを共同開発する契約を締結したことを発表した。外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

シュルンベルジェは、エネルギー、二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)、地熱の各産業市場向けに同ソリューションを販売・提供し、シンテラは、その他の産業市場向けに同ソリューションを提供する予定だ。

両社は、シンテラの分散型光ファイバーセンシング(DFOS)ソリューションとシュルンベルジェの光ファイバーソリューションの知的財産(IP)を統合し、シンプルでコスト効率の高いセンシングインテロゲーターの導入と、シュルンベルジェの顧客の業務効率を向上させる新たなデジタルワークフロー機能を実現することを目指している。

両社が最初に共同開発した光ファイバーセンシングソリューションは、漏水の発見や外部からの侵入検知、家畜の追跡、地盤の動きなどを監視する用途で既に利用可能。また、石油ガス井における流体注入などを監視する用途を想定する、エッジプロセッシングを用いたセンシングソリューションも、2022年後半に提供される予定だ。

シュルンベルジェで油層挙動を担当するアパルナ・ラマン氏は「シンテラと協力し、一連の光ファイバーセンシングソリューションを提供することで、物理学、坑井の健全性、生産監視、パイプライン監視などの分野で、上流および中流の顧客に実用的なインサイトを迅速に提供することが可能となる」「シンテラの持つ、インテロゲーターを含むDFOS技術に関する業界横断的な長年の研究開発の知識と経験と、当社のIPと業界知識を組み合わせて活用し、イノベーションのペースを加速し、ソリューションを大規模に展開し、人工知能(AI)と機械学習(ML)を活用して顧客とより統合的でオープンなワークフローを開発することができる」と述べている。

シンテラのマグナス・マキュアン-キング最高経営責任者(CEO)は「当社の技術とシュルンベルジェの技術、実績、専門知識を組み合わせることで、エネルギー、CCS、地熱、その他の業界の顧客が、光ファイバーセンサーで取得した大量のデータを処理することでより良いインサイトを迅速に得られるよう支援する」と述べている。

(沖本憲司)

(米国、英国)

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