インドの小麦輸出禁止措置の韓国への影響は短期的には限定的

(韓国、インド)

ソウル発

2022年05月17日

韓国の農林畜産食品部は5月15日、インド政府が小麦の輸出を直ちに禁止すると発表したことを受け、国内への影響と対応について発表した。韓国は2020年に製粉用および飼料用として334万トンの小麦を輸入した。製粉用は米国、オーストラリア、カナダから全量を輸入し、飼料用は大部分をウクライナ、米国、ロシアなどから輸入している。韓国企業は、製粉用小麦は8月上旬(契約量を含むと10月末)までの、飼料用小麦は10月上旬(契約量を含むと2023年1月末)までの需要量を確保済みだ。

同部では、世界の小麦輸出に占めるインドの割合がそれほど大きくないことや、国内の小麦の在庫状況などを踏まえると、今回のインドの小麦輸出停止が国内の需給に与える影響は短期的には限定的とみている。ただし、インドの輸出禁止措置が長期化した場合、小麦の国際需給・価格に与える影響を注視する必要があるとした。

(当間正明)

(韓国、インド)

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