米カリフォルニア州予備選、現職のニューサム知事が2位候補に大差をつけ勝利

(米国)

サンフランシスコ発

2022年06月13日

米国カリフォルニア州で6月7日、2022年11月の中間選挙に向けた候補者を選出するための予備選挙が行われた。知事予備選では現職を含む26人が立候補したが、2期目を目指すギャビン・ニューサム氏(民主党)が56.1%を得票し、2位となった元同州議会議員ブライアン・デール氏(共和党)の17.2%を大きく引き離した(6月9日午後6時時点、注)。得票数で上位の当該2候補が11月の中間選挙で再び争うことになる。

カリフォルニア州では、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、ニューサム知事に対する不満が高まり(2021年2月19日記事参照)、2021年9月に同知事の解職是非と後任候補の選出に係る住民投票が行われたが、投票の結果、解職について賛成38.1%、反対61.9%となり、同知事の続投が確定した経緯がある。

また、予備選に合わせて実施された住民投票のうち、サンフランシスコ・ベイエリアで注目されていたチェサ・ブーディン・サンフランシスコ地方検事のリコール選挙について、賛成59.5%、反対40.5%となり、同地方検事の解職が決まった。進歩主義者として知られる同地方検事は2020年1月に着任後、犯罪者を起訴せず、薬物治療や精神病治療を用いるプログラムの拡大などを図ってきた。他方、新型コロナウイルスの感染拡大後、人通りが途絶えたサンフランシスコ中心部で、店舗での強奪や車上荒らしが目立つようになり、ブーディン地方検事を非難する声が大きくなっていた。ブーディン地方検事の残りの任期を務める後任は、ロンドン・ブリード・サンフランシスコ市長が指名することになる。また、2024年1月から始まる新たな任期を務める地方検事は、2023年11月に実施される住民投票によって選出される。

(注)最終的な得票率および選挙結果は、7月7日までに確定する予定。

(田中三保子)

(米国)

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