米メリーランド州予備選、共和党知事候補はトランプ氏支持の州下院議員を選出

(米国)

ニューヨーク発

2022年07月21日

米国メリーランド州で719日、11月の中間選挙に向けた予備選挙が行われた。共和党知事候補の予備選では、ドナルド・トランプ前大統領が支持するダン・コックス州下院議員が州商務長官だったケリー・シュルツ氏を破り、知事候補に選出された。

同日行われた民主党知事候補の予備選では、ベストセラー作家で元非営利団体幹部のウェス・ムーア氏が36.7%、元民主党全国委員長のトム・ペレス氏は27.4%で、ムーア氏がリードしているものの、米東部時間20日時点では、決着には至っていない。ムーア氏は、州内で黒人有権者が最も集中している同州最大の都市ボルチモア市とプリンスジョージズ郡で強みを発揮している。特に、ワシントン郊外で人口の多いプリンスジョージズ郡の約半分の票を獲得しており、これらをペレス氏が挽回するのは難しいとみられる。

連邦上院議員の予備選挙では、民主党は現職のクリス・バン・ホーレン上院議員が軽い脳卒中を患ってからわずか数カ月だったが、党候補に確定した。共和党では2014年の下院選で落選したクリス・チェーフィー氏が勝利した。11月の本選挙では現職バン・ホーレン氏が優勢とみられている。

連邦下院議員の11月の本選挙でも、全8区のうち民主党が大半の選挙区を確保する見通しとなっている。共和党がリードしているのは第6区で、予備選では有力候補で、トランプ色の強い選挙戦を展開する州議会議員のニール・パロット氏が63.8%の得票率で勝利した。

なお、メリーランド州の法律では、選挙日の翌週木曜日まで郵便や投函された投票用紙の処理・集計を開封することを禁じていることから、知事選の民主党予備選挙を含め、最も接戦となった選挙結果が確定するまでに数日かかる可能性があると報じられている。

(樫葉さくら)

(米国)

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