TICAD8でビジネスフォーラムを開催、会期1日目

(アフリカ、チュニジア)

中東アフリカ課

2022年08月29日

202282728日にチュニジアのチュニスにおいて、アフリカ各国首脳が集まり、日本が主導するアフリカ開発会議(TICAD8)が開催された。前回のTICAD72019年に横浜で開催されており、アフリカでの開催は2016年にケニア・ナイロビで開催して以来、2回目となる。

岸田文雄首相(オンライン出席)は、「人への投資」「質の高い成長」を重視し、官民で総額300億ドル規模の資金の投入を行い、日アフリカ関係を強化すると表明した。また、「アフリカ・グリーン成長イニシアティブ」を立ち上げ、約40億ドルの資金を投入するとして、アフリカにおいてもグリーンの取り組みを行う姿勢を示した。その他、投資促進・財政健全化・市民生活向上のための50億ドルのアフリカ開発銀行との協調融資、感染症対策・保健衛生強化のための約11億ドルの供出などを公表した。

ジェトロはTICAD8において、ビジネスフォーラムを開催した。1日目の827日は、日本とアフリカの政府関係者および、多くのアフリカ企業、約50社の日本企業、約250人程度が参加した。アフリカの現状や可能性などについて、経済産業副大臣、経団連サブサハラ地域委員長、経済同友会アフリカPT委員長ら日本とアフリカの官民がメッセージを述べた。

フォーラムでは、岸田首相から、アフリカにおいてグリーン分野の投資、スタートアップなど、アフリカとのつながりを強化する旨の、オンラインメッセージを寄せた。セネガルのマッキー・サル大統領は、昨今のウクライナ危機などの影響による食料問題への対処の重要性を訴えた。

会期1日目には、約30社・団体が90件以上のアフリカでの協業・協力に関する覚書(MOU)を締結した。MOUに基づき、今後、アフリカにおいて、インフラ、エネルギー、医療、金融など幅広い分野で多くのプロジェクトが開始されることになる。

(井澤壌士)

(アフリカ、チュニジア)

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