米ウィスコンシン州予備選、共和党はトランプ氏支持の知事・上院議員候補が勝利

(米国)

シカゴ発

2022年08月16日

米国ウィスコンシン州で89日、中間選挙(118日)に向けて、民主、共和両党の候補者を選出する予備選挙が行われた。知事の共和党予備選では、ドナルド・トランプ前大統領が支持する実業家のティム・マイケルズ氏が、マイク・ペンス前副大統領とスコット・ウォーカー元知事が支持するレベッカ・クレーフィッシュ氏を破り、得票率47.2%で勝利した。民主党予備選では、2期目を目指す現職のトニー・エバース知事以外の候補者がいなかったため、同党候補に確定した。

連邦上院の予備選では、共和党から熱烈なトランプ氏支持者の1人である現職のロン・ジョンソン上院議員(得票率83.7%)が、民主党からはマンデラ・バーンズ現副知事(77.8%)がそれぞれ勝利し、本選に進む。マーケット・ロースクールが61420日に登録有権者803人を対象に実施した世論調査によると、両氏が争った場合の支持率は、ジョンソン議員が44%、バーンズ副知事が46%となっており、バーンズ副知事がわずかに上回っている。上院における共和党と民主党の議席数は拮抗(きっこう)しており、今回の中間選挙では全100議席のうち、35議席(うち共和党は21議席、民主党は14議席)が改選される。上院の多数党を決める争いに、同州の選挙にも注目が集まっている。

共和党の派閥争いが浮き彫りに

知事予備選は、アリゾナ州やジョージア州の予備選と同様に、トランプ氏とペンス氏の支持候補が対立し指名争いとなったため、共和党の内部分裂を示唆しているとの見方がある。また、この予備選は、フロリダ州にあるトランプ氏の自宅が米国連邦捜査局(FBI)によって家宅捜索された翌日に行われ、トランプ氏支持者によるマイケルズ氏支援が殺到したことから、あらためて共和党内におけるトランプ氏の強い影響力が示されたという報道もみられた。

(星野香織)

(米国)

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